牛マルキン4~6月、肉専用、交雑、乳用いずれも補てん無し-振興機構

農畜産業振興機構は9日、肉用牛肥育経営安定特別対策事業(牛マルキン)の16年4~6月分の補てん金単価(確定値)を発表した。4~6月期では、肉専用種の全国ベースでの算定と、交雑種、肉用種でいずれも補てんの発動は無かった。同四半期の配合飼料価格安定制度の補てんが行われなかったことで、4~5月の平均生産費も変更はなかった。

地域算定県では、岩手県の日本短角種のみ4月に補てんが行われ、確定値は1万3,100円となった。岩手県の4月概算払いは5,100円で、今年度からの県別の算定で、補てんに見合う財源が不足していたため、確定値と概算払いの差額は8,000円となっている。なお、岩手県の生産コスト(一部を除く)と副産物価格は肉専用種の値を肥育期間で補正したものを使用し配合飼料価格安定制度に対応した概算払いも通常の肉専用種と同様に行われる。

肉専用種の6月の枝肉販売価格(㎏当たり、消費税抜き)は、前月比65円安の2,498円、交雑種は45円安の1,527円、乳用種は2円安の1,035円となった。肉専用種と交雑種では、枝肉販売価格の下落から、粗収益は減少したものの、もと畜費も下落、粗収益と生産コストの差額も5月より減少はしたもののプラスを維持している。乳用種では、枝肉価格はわずかに下落したものの、枝肉重量の増加で粗収益は増加した。生産コストではもと畜費が上昇し、粗収益と生産コストの差額は954円と小さくなったがプラスとなっている。