加工食品事業でハム・ソーが苦戦し全体の売上高は減少-丸大食品・百済社長
既報の通り丸大食品は9日、2017年3月期第2四半期決算を発表した。同日、大阪市内で記者会見を開催、百済徳男代表取締役社長、加藤伸佳取締役経理部長らが出席し概要を説明した。
百済社長(写真)は上期を振り返り、「加工食品事業のハム・ソー部門が苦戦して前年を下回った。これが全体の売上高減少の大きな原因となった。食肉事業は収益の確保はできたが、売上高は前年を上回ることができなかった。ハム・ソー部門のマイナスをグループ各社の商品でカバーした。ハム・ソーは苦戦したが他が伸びて増益となっており、上期は評価として良い点数をつけるのは難しい」と説明した。
調理加工食品については、「好調なチキン惣菜は2ケタ以上伸びている。安曇野食品工房も売上げベースで2ケタ増と伸長している。安曇野食品工房は今年の2月に新しいラインを引いており、売上げはそのベースで上がっている。初期投資があるので収益面でプラスにするのは難しいが、悪くはない数字だと判断している」と語った。
上期は前年同期比40億9,900万円増の62億7,300万円を投資した設備について、「安曇野食品工房のほか、パイオニアフーズなどで設備を更新し、八幡食品では機械を入れ替えた。今後、設備投資は増えていく予定」と説明。海外展開について、「中国で不採算な会社を整理するため、前期に一旦経営権を他社に売却した。タイは合弁会社が好調に推移しており、海外展開の主力はタイである」と述べた。
下期の見通しについて、「下期は歳暮ギフトにかかっている。ギフト商戦が始まったばかりで、現在の結果だけでギフト全体の大勢を判断するのは難しい。第1週はまずまずの結果で推移しており、第2週を終えれば傾向が見えてくると思う。このほか、引き続き安曇野食品工房が堅調に推移し、チキン商材も好調を維持できると判断している」と説明した。