海外展示会に日本製ハム・ソーセージが初出展、試食も大好評-ハムソー組合

日本ハム・ソーセージ工業協同組合は10~12日に、香港コンベンション&エキシビジョンセンターで開催された「香港ワイン&スピリッツフェア2016」(2万人以上が入場)に出展し、展示・試食を行った。日本製のハム・ソーセージが海外の展示会に出展し試食を行ったのは初めて。現地での評価は高く、今後も機会があれば積極的に海外での展示会に出展しPRしていく。

今回は、日本産豚肉と日本産豚肉加工品(ハム・ソーセージ)の新たな市場の可能性を探るため、アジア最大級の酒類専門見本市である同フェアの「おつまみコーナー」に日本畜産物輸出促進協議会(豚肉輸出部会)として出展した。伊藤ハム、大多摩ハム小林商会、滝沢ハム、プリマハム、丸大食品の5社と、日本食肉加工協会、日本ハム・ソーセージ工業協同組合(事務局)から合計9人が参加した(=写真は、大盛況のブースと展示・試食用のハムソー)。

今回は豚肉輸出部会としての出展したため国産豚肉を使用した製品に限定し、①伊藤ハム=神戸まろやかロースハム・ももハム(2品、7.9kg)②大多摩ハム小林商会=TOKYO-Xロースハム(5.6kg)③キング食品=ポークサラミ・ポークドライ(2品、2.0kg)④信州ハム=ポークウインナーあらびき・同レモン&パセリ(2品、10kg)⑤滝沢ハム=丹念漬け込みロースハム・ベーコン・ももハム(3品、7.8kg)⑥日本ハム=北海道プレミアム熟成ロースハム(7.0kg)⑦福留ハム=熟成ロース・熟成ベーコン・ホワイトシンケン(3品、6.5kg)⑧プリマハム=かみふらの工房ホワイトロースハム・ももハム(2品、9.2kg)⑨丸大食品=熟成ポークウインナー(9.8kg)–の9社・合計65.8kgを試食に提供した。また豚肉については、伊藤ハムが薩摩錦ロース肉スライス・同ばら肉スライス(40.0kg)で展示・試食を行った。ハムソーで約7,000人分、豚肉で約5,000人分の試食を行ったことになる。

ハムソー工組の宮島成郎専務は、「豚肉加工品としての初めての海外展示会への出展となる。今回は、酒類主体のフェアであり、日本から20社の酒造会社などがジェトロブースに出展したが、日本畜産物輸出促進協議会の取組みの一環としてジェトロに隣接したブースに出展した。初めてということで、味を知ってもらうこと、日本のハムソーはこういったものであり、香港の方の味覚に合うかを調査することを目的に行った。今後、アンケートを分析していくが、飛ぶように試食のハムソー・豚肉が無くなった。美味しいとのコメントとともに、いくらで、どこで販売しているのかとの問合せが多かった」と手ごたえを感じている。ウインナーはボイルして、ハムはそのままで、豚肉はしゃぶしゃぶで提供したが、温度は高い方(熱い方)が好まれるとともに、現地では大型のソーセージが販売されているため、ソーセージやハムも食べ応えがある形(厚さ・形)が好まれたという。

なお、現在、商業用にハム・ソーセージの輸出が可能なのは香港(15年実績はソーセージ30.2t、ハム2.9t)、マカオ(同ソーセージ0.46t、ハム0.02t)の2国となっている。また、シンガポールでは個人消費用(お土産用)のハム・ソーセージの輸出が可能だ。実績はまだ少なく、今後、需要が期待される台湾はじめ衛生条件を締結し輸出先を拡大することが課題になっている。

また今回のミッションでは、現地のイオン、sOGO(そごう)、シティスーパー、アピタなどでハム・ソーセージの価格調査を実施した。