安倍総理「農水分野の体質強化などTPP対策予算は発効に関わらず重要」-参議院

参議院の「環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会」の24日の審議では、米国のトランプ氏の大統領就任初日にTPPから離脱するとの宣言に対するTPPの今後や対応を中心に質疑が行われた。

その中で、29日に来年度の予算大綱が閣議決定されることに関連して、TPP発効が見込めない中でTPP関連予算はどうするのかとの質疑に対し、安倍晋三首相は「農林水産分野の体質強化策などの各施策を実施してきた。協定の発効を見据えたものだが、前提としたものではなく農業の競争力を高め輸出できる体制を作るのはTPPが発効しようがしまいが重要なこと」と答弁。山本有二農水大臣は「攻めの農林水産業への体質強化策を実施してきている。TPP対策としては、経営安定対策などは発効後に予算に組み入れると仕分けしている」として、発効見通しが立たない中でも予算に影響はしないとしている。

トランプ次期大統領がTPP離脱を改めて表明したが、安倍首相は「TPPには、自由で開かれた自由貿易圏をつくる意義、公正なルールをつくる意義の側面もある。厳しい状況にはあるが、その観点から日本は世界に先駆けて批准してゆくという、その考え方に変化はない」と強調した。