ニトリに出店する「食品館イトーヨーカドー梅島店」(足立区)がオープン

イトーヨーカ堂は8日、東京都足立区梅島の「ニトリ環七梅島店」1階部分にオープンした「食品館イトーヨーカドー梅島店」の売場内覧を行った。食品館自体は2日にグランドオープンしていたが、同日の「ニトリ環七梅島店」(写真)のオープンに合わせて実施したもの。精肉売場では、相場上昇で和牛の高値が続く中、交雑牛の「とちぎ芳賀牛」で美味しさと値ごろ感を訴求した。また牛肉に比べ豚肉、鶏肉の面積を広くとり、国産豚肉では肩・もも・バラ切落しが100g税抜88円、肩ロースブロック同98円など、100円を切る価格で特売を行った。

開店前のセレモニーで、亀井淳イトーヨーカ堂社長は、「都内に土地を確保するには大変な努力が必要。ニトリさんとは10数店舗で一緒に出店している。足立区は、当社の発祥の地であり、地域に少しでも貢献し、愛される店舗なるよう精進したい」と述べた。

また、亀井社長は「時代が変われば消費者のニーズも変化する。その中で、新しい業態ともいえるニトリと一緒の取組みは意義がある。双方のメリットは、ニトリは広い地域からお客さんを集める。我々は足立区が地盤であり、ヨーカドーは地域に浸透しており、近隣のお客さんの利便性にも貢献できる。ニトリとは、以前から情報を共有し、これだけ企業間で仲がいいのは珍しいと思う。社員にも、この店舗は一つの館として、食品館の1階だけではなく、ニトリの店舗も案内できるようにと話をしている」と、両社のシナジー効果を強調した。

また、ニトリの須藤文弘専務取締役店舗開発本部本部長は、「この土地は、足立区の中でも環七と国道4号線が交差する交通の要衝。足かけ10年かけて出店することができた。近くに大きなスーパーがなく、多くの人に喜んでいただけると思う。双方が補完し、お互いがプラスになると考えている。ニトリは広域から土日に人が集まり、食品は平日にもお客さんが集まる。お互いにウィンウィンになれると思う」と述べた。

鈴木誠二店長は、「この地区は、スーパーの空白地帯だった。また、お客様の声を聞くと、鮮度、品質に不満も多かった。そこで、価格とともに、品質と鮮度に力を入れた。お肉の色、野菜の鮮度にこだわるとともに、季節感を出していく。代表的な商品を挙げると、食肉では栃木県産とちぎ芳賀牛(交雑)をメインにしている。和牛よりも安く、美味しさはそん色ない。今日は、ヒレステーキを3枚(330g)で税抜2,000円で販売、すごく高い訳ではないが、美味しい商品だ。惣菜も、Wとり丼など梅島店オリジナルの商品を用意した」と、同店のコンセプトを説明した。

精肉コーナーでは、牛肉では「顔が見えるシリーズ」(国内産であることなど、基準をクリアしたオリジナル商品)として、「とちぎ芳賀牛」をメインに販売する。