税制改正は資材価格引下げや流通加工構造改革のための措置創設も-自民党

   自民党は15日、農林・食料戦略調査会、農林部会合同会議を開き、農水省から17年度農林関係税制改正の結果報告と17年度農林水産関係予算概算決定重点事項について報告を受けた。17年度当初予算の閣議決定は例年より早い22日を予定している。15日の会議では金額無しの重点事項が報告された。今日(16日)も合同会議を開催し、金額入りのものと月曜日に行う予定の大臣折衝事項を報告する予定となっている。

税制改正の主要事項(予定)では、生産資材価格の引下げ及び農産物の流通加工構造の改革のための措置(所得税、法人税、登録免許税)の創設が挙げられた。法整備を前提として①同法の認定を受けた事業再編事業者が事業再編計画に記載された機械装置、建物等を取得した場合の5年間の割増償却の適用等②同法の認定を受けた事業再編事業者が事業再編計画に基づき行う株式会社設立等に係る登録免許税の軽減–など。

17年度予算の重点事項の強い農林水産業のための基盤づくりのうち、畜産関連は、畜産・酪農経営安定対策や飼料増産総合対策事業など。畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業(畜産クラスター事業)は16度補正予算で措置され、17年度当初予算では要求していない。

輸出力強化では、①輸出戦略の実行体制の強化②輸出総合サポートプロジェクト③食文化発信による海外需要フロンティア開拓の加速化⑤地理的表示保護制度活用総合推進事業⑥海外規格等との相互認証、日本発規格の国際化⑦輸出促進に資する動植物検疫等の環境整備⑧国内外での輸出拠点の整備⑨輸出拡大のためのサポート体制の充実⑩政府が主体的に行う輸出環境の整備–など数多くの事業が挙げられた。

食の安全・消費者の信頼確保では、家畜衛生等総合対策、畜産・水産分野における薬剤耐性対策、産地偽装取締強化等対策などが挙げられた。インバウンドの推進では、おみやげ農畜産物検疫受検円滑化支援事業も挙げられている。