食肉加工セアラジャパン、「FOODEX JAPAN2023」で畜肉加工品など多種多様な商品を紹介
世界最大の食肉加工業者であるJBSグループのセアラジャパン合同会社(以下、セアラ)は3月7日から10日まで東京ビックサイトで開かれた、「FOODEX JAPAN2023」に出展した。
昨今注目を集めるプラントベースミートや鶏肉加工品などの多種多様な商品の紹介を行った。セアラの坂野ロベルト氏は本紙「畜産日報」のインタビューに応じ、一押し商品や今後の展望などを説明した。
セアラジャパンは鶏肉を定期的に安定して40年以上も日本に輸出しているが、10年前から開始した豚肉の輸出にも力を入れているという。また、付加価値のある畜肉加工食品を提供して差別化を図っていると述べた。昨今の外食産業などでの人手不足を踏まえると、スライス済みの加工肉は需要やメリットがあると分析しており、セアラでは「バラ肉スライス」「トントロスライス」などの商品を提供している。
ブラジルは日本への鶏肉輸出のシェアも高いが、一方で鶏肉加工食品にも力を入れており、冷凍味付ローストチキン、チキンナゲット、唐揚げ、ソーセージ(フランクフルト)といった加工食品の商品も取り扱っている。インバウンド需要などで消費量が増えるホテルや、給食関連の業者からの需要が強く、業務用のウインナーも販売している。
ポークソーセージでは、高級感のあるプレミアム商品「SEARA GOURMET(セアラ・グルメ)」も販売し、グルメ商品への需要にも対応できるようにしている。さらに、ベジタリアンやヴィーガン向けのプラントベースの商品にも注力しており、日本向け商品を開発し、流通向けにテスト販売を行っているところだ。今後の見通しとしては、原料肉での販売のみならず、冷凍食品や加工食品などの付加価値商品を販売して、安定的に売上げを確保したいと述べた。
FOODEX2023での反応は上々で、過去開催の際よりもプラントベース商品が注目されていたという。日本だけではなく、韓国や中国の企業からの引合いも強かったとも振り返った。
日本の鶏肉輸入の7割をブラジルが占めており、その3割がセアラにより流通されているという。セアラはブラジル国内のスーパーでも販売され、なじみのあるブランドであり、日本でもブラジルのように、セアラの知名度を高め、業務用のみならず一般人向け用スーパーなどでも展開できるようになりたいとも意気込みを語った。
〈畜産日報2023年3月20日付〉