スターゼン、海外での和牛市場を開拓【食品産業技術功労賞】

スターゼングループの牛肉輸出は、2009年に対マカオ輸出食肉認定施設として阿久根工場が認可を受け、和牛の輸出を開始。現在、国内7施設から25の国と地域に対して日本産牛肉の輸出が可能だ。
輸出エリアごとに現地食肉企業との連携を進め、流通網を整備し、ロース、ヒレなど高級部位主体の販売から、カタ、モモなど提案商品を広げ、「日本産食肉=超高級品」から、「一般的に使用される食肉」という位置づけへと変えていく取り組みを行っている。
グループのスターゼンミートプロセッサー(SMP)青森工場三戸ビーフセンターは、2023年3月に台湾向け牛肉輸出認定工場として認定され、7月19日に台湾向け輸出出発式を行った。これにより同社の台湾への牛肉輸出は、鹿児島県の阿久根工場に加え、三戸ビーフセントの南北2工場体制となった。輸出主要マーケットである台湾への輸出拡大とともに、安定調達・安定供給が可能となった。台湾は、ロインだけではなく、それ以外の部位の販売先として重要なマーケットであり、今後、ロイン以外の輸出拡大が期待される。
この「海外での和牛市場を開拓」は、第53回 食品産業技術功労賞「国際部門」を受賞した。
なお「食品産業技術功労賞」は、食品産業新聞社が1971年から実施する顕彰事業。食品産業の発展に著しく貢献した企業、または個人、団体を顕彰するもの。部門は、「商品・技術部門」「資材・機器・システム部門」「マーケティング部門」「サステナビリティ部門」「国際部門」「地域創生部門」の6つがある(2023年時点)。
「第53回 食品産業技術功労賞審査」の選考委員(敬称略)は、一般財団法人食品産業センター理事長 荒川隆、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構食品研究部門所長 髙橋清也、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所理事国立健康・栄養研究所所長 瀧本秀美、独立行政法人酒類総合研究所理事長 福田央、独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)農林水産・食品部長 森下興、日本チェーンストア協会専務理事 牧野剛、食品産業新聞社代表取締役社長 馬上直樹。
〈食品産業新聞 2023年12月4日付より〉