日本フードパッカーが道南工場を新設、年間処理頭数36.8万頭規模に
〈システム化や自動化を進め処理能力40%向上、道内の生産流通体制を強化〉
ニッポンハムグループの日本フードパッカー(株)はこのほど、養豚事業の生産・流通体制の強化と輸出拡大を図るため、道南工場(北海道二海郡八雲町)を新設し、1月30日に竣工式を執り行った。
日本フードパッカー、そしてニッポンハムグループでは、新工場を通じて東日本を中心とした安定的な豚肉供給につなげるとともに、輸出強化にも力を入れ、地域の畜産振興に資する食肉産業の持続的な発展に寄与していく。
道南工場では、食肉処理工程のシステム化や機械による自動化を進めることで処理能力が約40%向上し、人員確保が難しい部門での作業負荷軽減に加え、作業品質の安定化につなげることが可能となった。これにより、年間処理頭数は36万7500頭規模に拡大(竣工前26万7050頭/年)するという。
また、道外で出荷処理を行っていた頭数についても、新工場に集約が可能となった。この結果、同社グループが導入する、国内外の自社農場・工場で生産・飼育から処理・加工、荷受・物流、販売まで一貫して自社で手がける独自の管理システム「バーティカル・インテグレーションシステム」において、生産・飼育から処理、製造までを道内で完結できる体制が整った。
道南工場の特徴について、〈1〉建物は全電灯LED照明(飛散防止)〈2〉湯剥ぎ式システム・ロボットの導入による省人・省力化を実現〈3〉LNG燃料、自然冷媒の採用、アニマルウェルフェアに配慮した飲用水設備の設置――としている。
〈工場概要〉
▽名称=日本フードパッカー(株)道南工場
▽所在地=北海道二海郡八雲町立岩356番地
▽従業員数=265人(1月時点)
▽事業内容=食肉処理製造業
▽製造商品=豚肉・豚脂・豚骨・豚内臓・食用油脂
▽敷地面積=約6万9,710平方メートル
▽延べ床面積=約1万5,258 平方メートル。
〈畜産日報2024年1月31日付〉