「明治エッセルスーパーカップ」食べ方アレンジ発信、間口拡大に注力
明治は、カップアイス「明治エッセルスーパーカップ」のユーザーの間口拡大に注力する。少子高齢化の進行でメーンターゲットの中高生の人口が減る中、中高生から下の世代の子どもたちも取り込んで、この先20年続くブランドへ大きく成長させていくのが狙い。その一手段として「食べ方アレンジ」を本格展開、レシピのSNSなどでの発信に本腰を入れて取り組む。
「バニラ」にコーヒーをかけるだけの、ちょっぴりほろ苦い大人アレンジ
このほど開催した関係者向けのアレンジレシピ試食会で、明治の加工食品営業本部フローズンデザート営業部マーケティング2グループの松野友彦氏が話したもの。今年で発売24年目の「エッセル」は、メーンターゲットが中高生、メーン購買層はその親の30、40代主婦であり、「買った人は、自分のため、子どものため、周りの家族のために、という買い方もしている。食べ方アレンジ、新しい楽しみ方を切り口にファンを増やし、小さい子どもたちが自ら(欲しくなる)、買ってもらえるようなブランドにしていきたい」と強調した。
明治 加工食品営業本部フローズンデザート営業部マーケティング2グループ 松野友彦氏
食べ方アレンジについては、消費者が個人のブログなどSNSを通じて紹介し、自然発生的に広がっており、同社はブランドサイトや、今春開設した公式インスタグラムでレシピ発信を本格展開。試食会では、エッセルチョコクッキーにバナナやくるみを混ぜ込んだ「集中力UPエッセル」など子供向けから、超バニラにほうじ茶パウダーを混ぜ込んだ「ほうじ茶エッセル」など大人女性向け、「ウイスキーエッセル」など大人男性向けのレシピまでを紹介し、ラクトアイス規格ならではのアレンジの幅広さをアピールした。
「抹茶」に「たけのこの里」をトッピングし、チョコソースをかけて完成の「たけのこの里」とのコラボアレンジ
なお個食の「エッセル」の年間売上高は、SRIデータによると200億円(マルチパック除く)。中高生向けの商品であることから、200mlの「大容量」が最大の特徴であり、料理の素材としても十分な量がある。同社では、エッセルレシピという新しい切り口で、既存のコアユーザーの奥行拡大とともに、間口拡大を積極的に進める構え。
〈食品産業新聞 2018年7月23日付より〉