無糖の飲むヨーグルト、新技術でおいしく 香料・安定剤不使用「明治ブルガリアのむヨーグルトLB81Simpleプレーン」

〈甘味料、香料、安定剤不使用で新規顧客開拓へ〉
明治は、新しい技術を使い、砂糖、甘味料、香料、安定剤不使用ながらも、コクとすっきりとした後味を両立させた「明治ブルガリアのむヨーグルトLB81Simple(シンプル)プレーン」を、10月2日から全国投入する。

無糖のむヨーグルトの分野では技術的に難しいとされていた課題を、長年にわたる研究と新技術でクリアした大型商品。無糖炭酸、クラフトボスなど飲料やその他食品カテゴリーで「甘さのないもの」が消費者に支持される中、甘くなくてゴクゴク飲める今回の商品が、のむヨーグルトの新たな可能性をどう広げるか、商品動向に関心が集まる。

「ヨーグルトは食べるタイプより液体(飲むタイプ)の方が酸味を感じやすく、甘みをつけないと飲みにくくなるため、飲む無糖プレーンは、これまで製造技術的に課題があり、(理想の物性とおいしさの両立が)難しかった。今回新しい技術でおいしいものが出来たことから、満を持して市場へ投入する」(同社)。

同商品は、同社独自の「コクのちスッキリ製法」を活用し、新しい技術で飲みごたえのあるコクがありながら、すっきりとした後味を実現。砂糖、甘味料、香料、安定剤を使用せず、ヨーグルト本来の自然な風味を楽しめるのが訴求ポイントとなる。物性はサラッとしていてコップに注いでゴクゴク飲めるタイプで、現在市場にある中小・地方乳業の無糖のむヨーグルトの、もったりとした飲み心地とは一線を画す。

「近年、ヨーグルトに何もかけず食べる人が増えており、ヨーグルト本来のおいしさを楽しみたいというニーズは拡大している。一方ドリンクタイプのヨーグルトにおいては、甘味のあるものが市場の主流となっている」(同)。今回の新商品でこうしたニーズを満たすとともに、「ヨーグルトは食べるタイプより飲むタイプの方が伸びる余地がまだある。市場活性化と、(甘くて避けていた人の取り込みなど)新規顧客の開拓を図る」と意気込む。

発酵乳、900g、税別280円。ターゲットはヨーグルトそのままの味わいを楽しみたい40~60代女性とその家族。主力ブランド「明治ブルガリア」での挑戦だけに、業界関係者の関心も高く、のむヨーグルトの細分化(主流の「加糖」、鉄分入りの「栄養素強化」に対し、「無糖」の新たな枝葉)が進むか注目だ。

〈食品産業新聞 2018年9月27日付より〉