「マウントレーニア」パッケージに動物赤ちゃん、“人々には癒しを、動物園には客を”、ブランド活性化も/森永乳業
企画名は「マウントレーニア深い癒やしプロジェクト」。4月13日オンライン発表会を開催し、森永乳業の兵働仁志常務と、写真提供した全国5つの動物園代表が登壇した。パッケージ施策で生活者とマウントレーニア、生活者と動物園の接点を強化する。人々には癒しを、動物園には客を、森永乳業にはブランド活性化をそれぞれもたらす、ビッグプロジェクトにしていく意気込みを示した。
「マウントレーニア」は1993年発売。「チルドカップコーヒー」という新たなカテゴリーを創造し、エスプレッソ&ミルクの味わいを、持ち歩きながら楽しむというスタイルを定着させた。その後、各社が参入し、コンビニではプライベートブランド商品が増え、カウンターコーヒーやペットボトルコーヒーとの競合も生まれ、右肩上がりで伸びていた売り上げは現在踊り場の状況にある。加えて2020年はコロナ禍で、オフィス需要、観光地での需要が大きく落ち込み、売り上げが落ち込んだ。
ただ、「マウントレーニア」の飲用シーンは、移動中や仕事の合間のリラックスしたい時などが多く、「癒やし」がキーワードとなっている。そこで、パッケージにも癒しを、との視点から動物の赤ちゃんの写真に着目。コロナ禍で休園を余儀なくた動物園の厳しい状況を知り、動物園、森永乳業、生活者のすべてが有益になるような仕組み作りを考えた。
企画に賛同し参加した動物園は、旭山動物園、那須どうぶつ王国、埼玉県こども動物自然公園、姫路セントラルパーク、長崎バイオパーク。飼育員だからこそ撮影できた愛らしい表情の動物赤ちゃんの写真(ゴマフアザラシ、スナネコ、チーター、カバの親子など)を提供してもらい、マウントレーニアの基幹商品「カフェラッテ」に掲載し、「深い癒やしパッケージ」と名付けた。計16種類。
オンライン発表会では、森永のマーケティング統括部の谷口竜太マーケティング開発部長が、見る人に深い癒やしを届け、動物園に関心を持ってもらい、商品を購入してもらうことで、売り上げの一部を寄付する、一連の仕組みを紹介し、「価値のある取り組みにしていく」と意気込みを示した。
動物パッケージ商品は、4月12日の週から全国のコンビニ、スーパーで順次発売し、5月下旬まで販売予定。売上金の一部は、商品パッケージで紹介する動物園に寄付し、飼料代として活用する。なお、マウントレーニア(全品計)の年間売上高は約340億円(2020年度見込み)。