アイス「ザ・クレープ」通年販売へ、“ふわっとしたスイーツ好む”女性ら支持/森永製菓

森永製菓「ザ・クレープ〈チョコ&バニラ〉」
森永製菓は、約25年間にわたり秋冬限定で販売していたアイス「ザ・クレープ〈チョコ&バニラ〉」(105ml、税別140円)を、2022年4月から通年で販売する。

アイスクリーム市場では、デザート系のアイスが年間通じで売れていることから、森永製菓では「ザ・クレープ」にも春夏の需要があるのでは、と通年販売に踏み切ることにしたという。

「ザ・クレープ」は、もちもちのクレープの皮でザクザク食感のチョコフレークが層状に入ったバニラアイスを包んだもの。チョコにはベルギー産チョコレートをブレンドしており、ひとくちごとに変化する味わいと食感が特徴。紙で包装したアイスの形体上、春夏は溶けやすいのではないかという見方もあって、森永製菓ではこれまで約25年にわたり秋冬限定で販売してきたという。

主なユーザーは、デザート好きの中でも洋生菓子のシュークリームやエクレア、ショートケーキなどふわっとしたスイーツを好む人たち。デザート好きの中でも濃厚なチョコレート系デザートを好む人たちとは嗜好が若干異なるとみられ、同じく25年間秋冬限定で販売してきた(2020年春から通年で販売)、自社商品「板チョコアイス」とはユーザーのすみ分けができているという。

森永製菓営業本部冷菓営業部によると、これまでの「ザ・クレープ」の売り上げは、「板チョコアイス」の秋冬の売り上げと同じくらいの規模があり、女性を中心としたコアなユーザーに支えられている。ただ、毎年秋冬しか店頭に並ばないため、認知度がまだ低いのが課題。通年で販売することによって店頭に並ぶ機会を増やし、スイーツ好きの多くの人に知ってもらい、春夏の売り上げの純増分に加えて、秋冬もさらに売り上げを伸ばしたいという。

「かつての街のクレープ屋は女子高生が行列するなど、若い人の食べ物として見られがちだった。しかし今は時代も生活環境も変わり、在宅勤務などの合間にデザートやアイスを食べる男性が増え、クレープを好んで食べる人たちの年齢の幅も広がっている。『ザ・クレープ』は身近なクレープアイスとして幅広い世代の需要を取り込んでいけるのでないかと思う」と森永製菓では話している。