11月は児童虐待防止推進月間“子どもの考えや気持ちに耳を傾けて”など体罰によらない子育て工夫の具体例「みどり牛乳」に記載/九州乳業
JFLAホールディングス子会社の九州乳業(大分県大分市)は10月26日頃の出荷分から、「みどり牛乳」1000mlのパッケージ側面に、“体罰によらない子育て”の広報を掲載して販売している。
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生活者の目に触れる機会の多い牛乳パックの側面に『広報欄』を設け、「11月は『児童虐待防止推進月間』です」という告知とともに、「子どもの考えや気持ちに耳を傾けましょう」「注意の方向を変えたり、子どものやる気に働きかけてみましょう」「良いこと、できていることを具体的に褒めましょう」など、“子どもとの関わりの具体的な工夫のポイント”の例を紹介し、しつけと体罰の違いについて啓発を図る。
「みどり牛乳」定番デザインである緑と白がベースとなったパッケージの中で、“体罰によらない子育て”の広報欄はイエロー・ピンク・ブルーのベースカラーで興味を引きつつ、「子どもとの関わりの具体的な工夫のPOINT!!」というキャッチコピーと、イラストのやわらかい切り口で訴えかける。さらに他にもポイントがあることを示唆し、QRコードから厚生労働省の「体罰によらない子育て」についての啓発サイトへ誘導する。
厚生労働省が定める、毎年11月の「児童虐待防止推進月間」に合わせて展開する取り組みで、2020年からスタートし、3年目。広報の掲載内容やデザインについては、大分県福祉保健部こども・家庭支援課と、厚生労働省 子ども家庭局 家庭福祉課 虐待防止対策推進室の助言を得て作成した。
広報を掲載した「みどり牛乳」は、九州地域の量販店・ディスカウントドラッグストア・コンビニエンスストアなどで取り扱う。販売予定本数は20万本。定本数製造終了後、通常のパッケージに戻る。
厚生労働省では「全ての子どもは『児童の権利に関する条約』の精神にのっとり、適切な養育を受け、健やかな成長・発達や自立が図られることなどを保障される権利がある」「子どもの健やかな成長に影響を及ぼす児童虐待の防止は社会全体で取り組むべき重要な課題」とし、子どもの権利が尊重される子育ての実現のため、毎年11月を「児童虐待防止推進月間」と定め、児童虐待問題に対する社会的関心の喚起を図るため、集中的な広報・啓発活動を実施している。
“健康を作るみどり牛乳”を理念とする九州乳業は、この厚労省の取り組みに賛同し、主力商品「みどり牛乳」に“体罰によらない子育て”の広報掲載を決定。子どもたちの健やかな成長を支えながら、子どもを生み育てることに喜びを感じられる社会を目指すという。
九州乳業は“体罰によらない子育て”の啓発活動について、「幅広い世代の方々に『体罰によらない子育て』の方法を認知していただく事、結果、社会全体で子育てを支援する行動が促される事、またそれにより少しでも多くの方々が主体的に『持続可能な社会を創ること』について考えるきっかけを作る事の一助となると確信している」として、取り組みの輪をグループ内企業でも広げる予定だ。