研究の精度上げ新機能見出す/雪印メグミルク「恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト」【食品産業技術功労賞】

雪印メグミルク「恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト」の発売は2009年。当時の商品名は「メタボフリーヨーグルトガセリSP乳酸菌」、2011年に「恵megumiガセリ菌SP株ヨーグルト」へ名称変更した。2015年、乳酸菌では世界初の内臓脂肪低減機能をヒト試験で確認し、同年8月に機能性表示食品としてリニューアルした。ヨーグルトで初の機能性表示食品。
当時、市販のヨーグルトで具体的な健康機能をパッケージに表記している商品は少なく、注目されて2016~2017年は販売が大きく伸長した。そして需要に供給が追い付かなくなり、生産設備を増強した。
2018年、シリーズの食べるタイプのプレーンがトクホを取得。増産体制が整ったタイミングだったことで広告を大規模に展開、2019年はシリーズの売り上げが過去最高となった。
日常的に食べるヨーグルト=習慣化しやすい食品で、内臓脂肪を減らすという考え方はその頃は新しく、食品各社に影響を与え、その後、追随する企業、商品が相次いだ。このような流れを作った影響力が大きい商品といえる。市販用食べるタイプ、ドリンクタイプとも100g、税抜140円。
「食品産業技術功労賞」は、食品産業新聞社が1971年から実施する顕彰事業。食品産業の発展に著しく貢献した企業、または個人、団体を顕彰するもの。部門は、「商品・技術部門」「資材・機器・システム部門」「マーケティング部門」「サステナビリティ部門」「国際部門」「地域創生部門」の6つがある(2024年時点)。
「第54回 食品産業技術功労賞審査」の選考委員(敬称略)
▽一般財団法人食品産業センター理事長 荒川隆
▽国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構食品研究部門所長 髙橋清也
▽国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所理事国立健康・栄養研究所所長 瀧本秀美
▽独立行政法人酒類総合研究所理事長 福田央
▽独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)農林水産・食品部長 森下興
▽日本チェーンストア協会専務理事 牧野剛
▽食品産業新聞社代表取締役社長 馬上直樹
〈食品産業新聞 2024年12月2日付より〉