羽田空港に「お~いお茶からくりマシーン」登場、お茶づくり工程を“からくり自販機”で紹介/伊藤園
伊藤園は9月16日、同社初のオリジナル自動販売機「お~いお茶 からくりマシーン」を羽田空港第1ターミナル2階出発ロビーへ設置した。
「お~いお茶 からくりマシーン」は、「お~いお茶」を購入するとからくり装置とデジタル映像が連動して動き、お茶づくりの工程を表現する“からくり自動販売機”。日本で長年親しまれている緑茶を、国内外の人々にもっと深く知ってもらいたいという想いから誕生したという。自販機でお金を入れて「お~いお茶」を購入すると、デジタル映像に合わせてからくり装置が動き出す仕組みだ。企画してから約2年がかかったが、いよいよお披露目となった。
「お~いお茶 からくりマシーン」(羽田空港第1ターミナル2階出発ロビー)
内容は、伊藤園オリジナルキャラクターの“お茶の妖精”が、茶畑で茶葉の「摘採」から「殺青(さっせい)」→「揉む」→「乾燥」→「火入れ」などの工程を経て、香りと味わいのよい鮮度感のある緑茶ができるまでを紹介するもの。日本の四季を表したデザインで国内外の人々の関心を集め、からくり装置の動きの面白さで楽しんでもらう内容に仕上げた。からくりを含め、日本らしさが感じられることから、特に外国人旅行客に人気が出そうだ。
お茶づくりの工程を“からくり”で表現
伊藤園は、“お茶”を身近に感じてもらうねらいから、店頭やイベント会場において「大茶会」や「おいしいお茶のいれ方セミナー」などを通してお茶文化の啓発活動を行ってきたが、今回は新たな試みでお茶の紹介を行う。
伊藤園・武田由美さん
伊藤園CSR/ESG推進部T2020推進課グループリーダーの武田由美さんは、「これまではイベントで、お茶を飲んでいただきながらコミュニケーションを取ることを大切にしてきました。今回は、日本らしさのひとつでもある自販機の機能を活かした形で、お客様に楽しんでいただきながらお茶を知っていただけたらと思っています」と話す。
デジタルが盛んな時代に、なぜアナログなからくりという手法を取り入れたのか。武田さんは、「お茶はとても長い歴史がある飲み物です。デジタルは進化していますが、伊藤園らしさ、日本らしさ、お茶らしさをお伝えするにあたって、最先端だけでなく歴史ある日本文化のものも取り入れたいと考えました。“日本のお茶は伊藤園(ITOEN)だね”と思っていただけるように、インパクトのある取り組みをしました」とした。
日本では近年、茶農家の高齢化などによる離農により、茶園面積が減少傾向となっている。その中で伊藤園は、茶農家の安定経営と高品質な茶葉を安定調達するために「茶産地育成事業」を展開している。そのうち2001年から九州を中心に開始した「新産地育成事業」は、今年8月に静岡県袋井地区でも展開し、全国で6県8地区まで拡大した。全国の茶産地育成事業の茶園面積は今期2,000haを突破する見込みという。
「お~いお茶 からくりマシーン」を、お茶の啓発活動の新たなコミュニケーションツールとして、伊藤園や「お~いお茶」のブランドイメージ向上につなげる考えだ。
〈伊藤園「お~いお茶 からくりマシーン」概要〉
・設置場所
日本空港ビルデング株式会社 羽田空港第1ターミナル2階出発ロビー
・販売製品
お~いお茶 緑茶500ml(税込160円)
・表示言語
日本語・英語 併記