コカ・コーラ社「コスタコーヒー」展開、PETコーヒー導入で手淹れコーヒーユーザーの獲得図る
1971年にイタリア人兄弟によってロンドンで誕生した「コスタコーヒー」は、品質と手淹れにこだわったカフェブランドとして愛され、現在は世界41カ国で展開し、ヨーロッパで2700店舗以上を展開している。コカ・コーラ社は、2019年にコスタコーヒーを吸収・合併している。日本では、飲食店などの業務用に卓上マシンやエクスプレス(無人カフェマシン)、キッチンカーやポップアップストアの直営カフェなど、首都圏中心に約180拠点ある。
日本コカ・コーラのホルヘ・ガルドゥニョ社長は次のように語る。「コスタコーヒーが加わることで、より幅広い選択肢を消費者に届けたいという当社のトータルビバレッジカンパニーとしての戦略がさらに強化される。質の高い手淹れコーヒーの味わいは、舌の肥えた日本の消費者の皆様にきっと受け入れていただけるだろう」
日本コカ・コーラ ホルヘ・ガルドゥニョ社長
「コロナ禍で消費動向が変わってきており、飲料を家で楽しまれる人が増えている。また、非接触の買い物の仕方も模索するようになった。それを考えるとRTD(レディ・トゥ・ドリンク=ふたを開けてすぐ飲める飲料)を選ばれる形に向かっている。新しい現実を踏まえてRTDの持っている利点が活かせるのではないか。だからこそ、コスタの全国展開を決断した」。
在宅時間の長期化で手淹れコーヒーの消費が増加するなど、コーヒーのニーズは多岐にわたっていることが顕著となった。そして、同社によれば、缶やPET製品などRTDコーヒー飲用者は約600万人、RTDと手淹れコーヒーの両方の飲用者は約2400万人、手淹れコーヒーの飲用者は約4300万人と推測されるという。「コスタコーヒー」が提案するペットボトル製品は、特に手淹れコーヒーの飲用者に提案することにより市場活性化を図る。
日本コカ・コーラ社マーケティング本部の和佐高志バイスプレジデント最高マーケティング責任者は、次のように語る。「バリスタクオリティを提供するコスタコーヒーは、コーヒーを楽しむさまざまなシーンを包括的に網羅するビジネスを展開し、RTDにとどまらないさまざまなプラットフォームで高品質なコーヒー体験を提供していく。家庭用、オフィス、自販機、カフェでの提供なども行うプレミアムコーヒーブランドである」。
「RTDコーヒーブランドとして、これまで日本のコーヒー市場の発展とともに成長してきた“ジョージア”と、コーヒーの本場ヨーロッパ最大のカフェブランドである“コスタコーヒー”。コカ・コーラ社からふたつのブランドを提供することにより、日本のお客様がコーヒーに望まれる多彩なニーズを満たしていくことができると考えている」。
コカ・コーラ社「コスタコーヒー」(イメージ)