ユニバーサルデザインフード、生産量・金額とも2桁増/日本介護食品協議会
日本介護食品協議会はこのほど、17年(1~12月)のユニバーサルデザインフード(UDF)の生産統計を発表した。生産量は2万1933t(前年比13.7%増)、生産額は249億円(10.3%増)とともに2ケタ増と引き続き大幅な増加となった。
今回の集計では区分4(かまなくてよい)の生産量が3264t(45.3%増)、生産額は27億6700万円(33.1%増)と他の区分と比較し増加が著しかった。調査は同協議会会員企業(6月1日現在76社)が対象。
区分別では、構成比は区分3(舌でつぶせる)のボリュームが引き続き最も大きいが、区分4(かまなくてよい)の比率(数量ベース)が17.5%と前年比3.5ポイント増と高まった。区分4はペースト・ミキサー状に加工したタイプが主流、在宅では主食や主菜を都度ミキサー調理する負担が大きいことから、このタイプの製品利用はそもそも多い。同区分は今後介護の在宅シフトの進ちょくにつれて一層の利用増が見込まれる。前年までは区分1(容易にかめる)、区分2(歯ぐきでつぶせる)が顕著な増加を示していた。
また、とろみ調整食品は飲料や調理にも利用されるなど活用の範囲も広く家庭、病院、施設など多くの場面での使用が定着している。区分、タイプ、販売先別実績は表の通り。
なお、同協議会では4月に一般消費者を対象とした「介護食品」「ユニバーサルデザインフード」についての認知度調査を実施。調査は隔年実施されている。介護食品が市販されていることを「知っている」が49.9%と16年の前回調査から2.9ポイント増加した。SMやDgSなどでの取り扱いが進み販売環境が整備され一般消費者への認知度が上がったことが伺える。
〈食品産業新聞 2018年6月19日付より〉
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