「特殊冷凍専用プレハブ冷凍庫」デイブレイクとフクシマガリレイが共同開発、品質劣化を最小化、長期保管を可能に

「特殊冷凍専用プレハブ冷凍庫」デイブレイク・フクシマガリレイ
デイブレイクは5月13日、フクシマガリレイと「特殊冷凍専用プレハブ冷凍庫」を共同開発したと発表した。

特殊冷凍とは、急速冷凍に凍結媒体ごとの特殊な技術を踏襲することで、従来を上回る高品質な冷凍を実現する技術。「特殊冷凍専用プレハブ冷凍庫」では、保管時の品質劣化を最小化し、特殊冷凍の品質を保てるという。本紙「冷食日報」の取材に対し、デイブレイクの木下昌之社長は「互いの強みを活かして開発した。今後も新たな取り組みができれば」と語った。

特殊冷凍した食品は保管の環境次第で品質劣化が起こることもある。そのため、適切な保管が重要になる。

デイブレイクでは、食品ごとに適した保管環境を独自に研究してきた。また、凍結や保管の他にも、高品質な冷凍食品の開発には各工程の適正化が重要であるという。食べ手が美味しく食べるまでの一連の流れの最適な方法を「スマートフリーズ」と提唱している。この「スマートフリーズ」強化の一環として、「特殊冷凍専用プレハブ冷凍庫」を共同で開発した。

【デイブレイクの実験結果】左=適切な環境で保管し、3年が経過した冷凍梨。 右=3ヵ月が経過した冷凍梨。保管環境の問題で変色等の品質劣化が発生。

【デイブレイクの実験結果】左=適切な環境で保管し、3年が経過した冷凍梨。 右=3ヵ月が経過した冷凍梨。保管環境の問題で変色等の品質劣化が発生。

フクシマガリレイも昨今の特殊冷凍の広がりを受け、デイブレイクからの「特殊冷凍専用プレハブ冷凍庫」の開発提案に賛同し、技術を提供した。
 
今回発売の「特殊冷凍専用プレハブ冷凍庫」は、デイブレイクの特殊冷凍研究ノウハウと、フクシマガリレイの高いエンジニアリング力で開発されたという。凍らせた食品の品質を保つとともに、安全性と使いやすさを追求し、品質劣化の最小化なども目指して開発された。
 
品質劣化を最小化するために、劣化の原因となるデフロスト(霜取り)時の温度上昇を抑える専用設計を採用した。庫内の温度変化を抑え、特殊冷凍の品質を維持しながら長期保管を可能にした。また、特殊冷凍機の導入が増えていることを踏まえ、限られたスペースでも作業導線を圧迫しないスライドドアを採用している。カスタムオーダー型で、サイズも自由に選べる。
 
〈冷食日報2022年5月16日付〉