2018年のRTD事業説明会開催、新ブランド「りらくす」4月発売―サッポロビール
サッポロビールは17日、2018年RTD事業方針について記者会見を開催した。
今回の記者会見では既存の「男梅サワー」や「愛のスコールホワイトサワー」「キレートレモンサワー」などの既存商品の戦略に加え、4月3日から発売する新ブランド「りらくす」3商品を発表。同商品はフルーツビネガーを用い、同社独自の「サッポロりらくす製法」によりアルコール臭を抑え、果実感を強めることでアルコール8%のストロング系RTDの飲み応えがありながらも、優しくて飲みやすい味わいを実現した商品。
「当社のRTD事業は“驚きをカタチに”を事業方針に据えて商品の創出を行っていく。サッポロビールならではの驚きのあるオンリーワン商品の投入を強化し、カテゴリ計530万箱(250ml×24本換算・前年比135%)を目標として設定。是非とも今年の当社のRTDに注目して頂きたい」と同社の宮石徹取締役常務執行役員営業本部長が挨拶を行い、RTD事業方針の詳細を島田淳スピリッツ事業部長が、新商品の「りらくす」については新価値開発部の寶麻実氏がそれぞれ説明を行った。
〈「コラボ」「“梅”と“レモン”」「新機軸」の強化で更なる伸長図る〉
島田スピリッツ事業部長=昨年RTD市場は前年比107%で推移したが、当社のRTDは前年比140%で推移した。ビールメーカーの中では最後発ではあるが、オンリーワンの価値を持ったRTDを提供することで着実に積み上げることができた。その中でも軸となっているのは「男梅サワー」シリーズで、昨年は165万箱(前年比134%)を達成することができた。次に「キレートレモンサワー」シリーズ(42万箱・139%)が続き、昨年発売した「愛のスコールサワー」(41万箱・計画比300%)も順調に推移。2018年は「ネクター」や「愛のスコール」と言った「コラボ戦略」、「男梅」や「キレートレモン」「ウメカク」のような「“梅”と“レモン”」に一層の強化を図る他、新機軸ブランドも3ブランド発売を計画中。
その第1弾として本日「りらくす」を発表するが、他のブランドについては秋以降を予定している。各商品の戦略としては「男梅サワー」シリーズでは家庭用と業務用両面に顧客がいるという強みをさらに強化し、販売計画を210万箱(127%)とする。「キレートレモンサワー」シリーズでは昨年期間限定で発売し好評だった「ストロング」を3月27日に通年販売商品として発売。計画は50万箱(120%)。
「愛のスコールサワー」シリーズは現在発売している「ホワイトサワー」に加え様々なフレーバーを追加することで前年比159%の65万ケースを狙う。その第1弾として3月6日に「マンゴーサワー」を期間限定で発売する予定だ。
左から「キレートレモンサワー」「愛のスコール マンゴーサワー」
〈「フルーツビネガー」でアルコール臭カット、女性向けストロングRTD提案〉
寶氏=今回新機軸ブランド第1弾として発売する「りらくす」(各350ml、500ml/141円、191円)だが、同商品はアルコール度数8%のストロング系RTDでありながら独自製法を用い、アルコール臭を抑え、豊かな果実感とボディ感を実現した商品。商品の開発背景としては、女性も4人に1人がストロング系RTDユーザーとなっておりニーズが高まっているものの「“自分向きだ”と思うストロング系RTDがない」という意見がおよそ半数を占めた。
また、ストロング系RTDは女性が平日の短い時間にリラックスするためにストロング系RTDを求めているという調査結果があり、そこで「リラックスシーンに合う優しい味わい」「アルコール度数ちゃんと高め」「女性が手に取りやすいデザイン開発」というコンセプトのもと、商品開発が始まった。中身についてはリラックスイメージがあり、女性から87%程度の認知度があるフルーツビネガーを採用。甘みと酸味が一体化し、後味がスッキリまろやかで優しい味わいに仕上がる果汁を原料に酢酸発酵させたフルーツビネガーを使用。その上で当社独自のブレンド技術である「サッポロりらくす製法」(特許出願中)を用いることで理想的な味わいを実現した。
4月に発売するのは「かろやかアップルビネガー」「すっきりレモンビネガー」「ほろあまぶどうビネガー」の3商品で、いずれのフレーバーもフルーツビネガーとの相性を考えたもの。酸っぱすぎず甘すぎない、飲み応えがありながらも優しく飲みやすい味わいに仕上がった。パッケージについてもリラックスシーンを想起しやすいようなデザインを採用。プロモーションについても20万本のサンプリングなど大々的に行う。3年間の月日をかけて開発した当社渾身の一品、是非とも期待して頂ければと思う。
〈酒類飲料日報 2018年1月18日付より〉
「フルーツビネガーのチューハイ り・ら・く・す」シリーズ