渋谷ご当地ビール「渋生」発売、渋谷区観光協会ら4社とコエドブルワリーが共同開発、「多様性」テーマに
「COEDO」ブルワリーと共同開発した渋谷区限定ビール。ボトル(333ml/390円・税抜)と樽生で展開し、渋谷区内約350店舗での扱いを目指す。月間生産予定量は6,000L。
9月25日には発表会を渋谷フクラス内「GRAND SESSION」で開催。同ビールを共同企画した4社の代表と、渋谷観光大使の小宮山雄飛氏らが出席した。進行は、同ビールの流通を担当するコンタツ専務取締役津久浦慶邦氏が務めた。
「渋生」発表会の様子
同企画の発起人TNZQ(タンザク)代表五十嵐糸氏は、「クラフトビールは土地とのつながりが深いお酒。街を代表する地元の味となる、渋谷らしいビールを創ろうと考えた。街の風土や特産品をブランディングに生かすパイオニアであるコエドブルワリーにお願いして共同で開発。3種のテストバッチを造り、渋谷区内の飲食店や酒販店、町内会らを招いた試飲会で出た意見を受けて完成させた。末永く愛されるように育てていきたい」とあいさつした。
協同商事コエドブルワリー代表取締役社長朝霧重治氏はビールの造りについて、「渋谷という街の多様性をどう表現するか考える中、Diversity & Inclusionをコンセプトとし、ビール酵母に加え、日本酒酵母とワイン酵母を組み合わせて使うことにした。3種の酵母が生み出す複雑さを引き出すために発酵温度などに気を配った。さらに原料には大麦だけでなく、小麦もかなり配合した。ホップは控えめな柑橘系の香りを持つ2種類を使用。さまざまな要素のバランスをとり、おいしいビールになったと思う」と説明した。
クリエイティブディレクター千原徹也氏は、「飲んだらすぐに渋生とわかる味」とコメント。渋谷区観光協会理事・事務局長小池ひろよ氏は「ビールを通して渋谷で人と人がつながり、街が活性化することを期待したい」と語った。
〈酒類飲料日報2020年9月29日付〉