アサヒ生ビール“マルエフ”缶28年ぶり復活、“飲食店で愛され続けたまろやかなうまみ”
1986年当時の「アサヒ生ビール」広告
「アサヒ生ビール」は、アサヒビールが1984年から1985年にかけて5000人を対象に実施した嗜好調査で、「苦くて重いビールから、のどごしのよいすっきりした味わいのビールへ」という消費者の嗜好変化を捉え、1986年に発売したビール。“コクがあってキレがある。さらにまろやかなうまみのある”ビールだという。
通称の“マルエフ”は、「幸運の不死鳥(FORTUNE PHOENIX)」に由来する。発売前に商品を開発する際、社内で呼称として使用されていた開発記号(F)だ。通常は世の中に出ることはない開発記号が、1986年の発売後も飲食店を中心にそのまま愛称として定着した。
1993年、当時の生産体制を「スーパードライ」に集中するため缶を終売して以来、飲食店向けの樽生のみ継続販売してきた。今回の缶ビール復活は28年ぶりとなる。缶の復活についてはこれまで、お客様相談室やSNS上に要望が寄せられていたという。
今回の復活販売では中味は発売当時そのまま、パッケージを大きく変更する。幸運の不死鳥のアイコンをデザインし、“通称マルエフ”の他に“飲食店で愛され続けたまろやかなうまみ”、“復活の生”の文言も記載する。
製造工場は福島工場、神奈川工場、吹田工場、四国工場。販売目標は150万箱(1箱=大瓶633ml×20本換算)。アサヒビールのアルコール商品で初めて女優の新垣結衣さんを広告キャラクターに起用し、TVCMやWEB・SNSなどを活用しておすすめの注ぎ方動画を展開するなど、幅広い情報発信を通じて“ぬくもり”のある世界観を演出する。TVCMで使用しているグラスが当たるキャンペーンなども実施し、認知拡大と飲用喚起を図る。
アサヒビールによると、2020年の酒税税率改正以降、減税となったビールの需要は高まっているという。アサヒビールは、「『アサヒ生ビール』を発売することで、お客さまの多様なニーズにお応えし“期待を超えるおいしさ、楽しい生活文化の創造”を目指します」などとしている。