首都圏ミートパッカー輸出推進協議会がフィリピンで和牛の普及活動
日本産食肉の輸出推進と海外市場での普及・認知度向上を目的に首都圏・関東の畜産生産者と食肉流通事業者で組織する「首都圏ミートパッカー輸出推進協議会」(代表理事:阿部昌史・ミートコンパニオン代表取締役社長)は11月24~25日、フィリピンで業界関係者および一般消費者を対象にした日本産和牛の普及活動を行った。外国産“WAGYU”をはじめ海外からの様々な輸入牛肉が流通しているフィリピン市場だが、他国産牛肉との違いや日本産和牛の特徴、味わいなどその魅力を理解してもらいつつ、ロース以外の部位の利活用方法を習得してもらうことで、さらなる輸出拡大につなげることがねらい。
初日(24日)はマニラのマリオットホテルで、現地のバイヤーやディストリビューター、飲食店関係者、シェフなど業界関係者を招待した日本産和牛のセミナーを実施し、新たな和牛統一マークを用いて、その魅力や特質を紹介した。さらに、ロース以外の部位の需要拡大・消費喚起を図るため、日本の食肉加工技術者による黒毛和牛(A4)のバラ、モモ、三角バラのカット実演(整形・分割)が披露され、スライスした和牛をカットステーキにした調理・試食会も行われた。
翌25日は、マカティ市内のバザールで一般消費者向けに日本産和牛(黒毛和牛A4)のサイコロステーキを試食として提供した。実際に現地の消費者に日本産和牛の美味しさを知ってもらうことで、日本産和牛の知名度向上と市場への浸透を図るために実施したもの。試食は和牛のモモ肉を使ったが、現地の一般消費者にも和牛ならではのその柔らかさと脂の風味が受け入れられたようだった。
協議会によると、「昨年10月にもフィリピンで和牛セミナーを開催し、現地での日本食や和牛に関する関心が高いことがうかがえたが、今回の活動でも参加者の方々からの和牛を取扱ってみたい、もっと食べてみたいとの声が多く、あらためてフィリピンでの需要を実感した。今後も現地へ技術者を派遣し、日本産食材の良さや食べ方を紹介・提案することでさらなる需要を取り込んでいきたい」と期待感を示している。
〈畜産日報2017年12月27日付より〉