“年明けうどん”全国で徐々に認知度高まる 「どん兵衛年明けうどん」は定着、外食も好調
商標使用の登録を管理している年明けうどん普及委員会(香川県高松市)によると、今年は昨年より9件増え、742件の登録があった。昨年のような伸びではないが、年々登録件数は増加している。
〈杵屋「たこあげうどん」、丸亀製麺「大海老うどん」など好調〉
外食チェーンのグルメ杵屋(大阪市住之江区)は手打ちうどん店「杵屋」など141店舗で「たこあげうどん」(単品830円、税込)を1月1日から20日まで販売した。大阪のたこ焼き店「たこ昌」のたこ焼きとエビの天ぷらをトッピングしたうどんで、正月の定番メニューとして定着してきた。20日までの出数は22,232食、1店舗あたりの1日平均出数は10. 5食で前年より1. 6食多い。100人当たりの出数は6.8食となった。昨年に比べ、ビジネスビル店舗での出数が増えており、一般的な認知度が高まっているといえる。
セルフうどんチェーン大手の「丸亀製麺」は、昨年に引き続き「大海老うどん」(並590円、大690円)、路面店限定で「はまぐりうどん」(並690円、大790円)を1月1日~9日まで、全国(一部店舗のぞく)で販売した。大海老天1本にかまぼこ、梅干し、とろろ昆布をトッピングした「大海老うどん」は新年メニューとして定着してきており、年末には販売予定の問い合わせも入る。「はまぐりうどん」とともに売り上げは好調だった。
〈小売りは苦戦も、即席めん「どん兵衛年明けうどん」はすっかり定着〉
小売では苦戦した。恩地食品(大阪府枚方市)は毎年恒例となった「年明け 梅わかめうどん」(198円)を1日から7日まで発売、売上は前年比10%減となった。同社ではこの時期、通常商品のゆでうどんにも「年明けうどん」のロゴマークを入れて販売しており、認知度向上に貢献する。クリタエイムデリカ(埼玉県越谷市)は昨年「梅かつお」(298円)と「海老天&きつね」(398円)、「お雑煮うどん」( 398円)を発売したが、今年は働き方改革の観点から、従業員の年末年始の休暇拡充を優先、年明けうどん製品の販売を見送った。
即席めんでは日清食品が毎年恒例となった「どん兵衛年明けうどん」(180円)を販売している。今年は流通サイドからの引き合いが強く、17年年末には出荷が完了し、1月上旬には在庫もほぼなくなっている。同社は「予定どおり順調」とコメントした。09年から毎年発売しており、今後も引き続き展開していく考えだ。
〈月刊 麺業界 2018年2月号より〉
「どん兵衛年明けうどん」
・今期のカップヌードル・どん兵衛の売上げ過去最高更新見通し=日清食品
・九州人の心の味、サンポー食品「焼豚ラーメン」 全国へ意欲
・“オンリーワン商品にこだわる”アシストバルール社、「世界No.1社ラーメン」が好評
・日本冷凍めん協会 18年は「HACCP対応やプロモーションに注力」