西川農相電撃辞任で林芳正氏再登板「1日たりとも空白あけぬ」
23日、西川公也氏(自民、衆・栃木2区)が突如農相を辞任、その日のうちに林芳正前農相(自民、参・山口)の再登板が実現した。翌24日には林〝再〟農相が閣議後定例会見に臨んでおり、官邸側は「1日たりとも閣僚に空白を空けない」姿勢と胸を張るものの、西川前農相の辞任が献金問題の引責だったことから、「騒ぎの収束策」とも見方も。
就任直後、23日夜の会見で林農相は、「前から言っている通り、農林水産業を若者にとって魅力ある成長産業としていくためには、農林水産業の成長産業化、美しく活力ある農山漁村、これを4本柱で実現していくことが、大変、大事だと思っている。前回、(2013年)12月の官邸プランでも、そういう4本柱で作らせていただいてきた。その2年間進めてきた安倍内閣での農政改革を、さらに進め、この官邸のプラン、農林水産業・地域の活力創造プラン、これに基づいた施策を着実に進めていくと、これが課された使命であると思っているので、全力で邁進してまいりたい」などと抱負を述べた。首相からの指示が、閣僚全体と大臣個別に対するものと2種あったとした上で、「農林水産大臣としては、攻めの農林水産業、4本柱を中心に、しっかりとやっていただきたいということ、TPPやEU・EPA交渉等、関係大臣と協力して、戦略的な経済連携協定を推進する、また、平成26年産のコメの価格下落、これに対して万全の対応を行う等々(略)御指示を頂いた」とした。
このうち個別課題については、以下の通り述べている。「まず農協改革は、活力創造プランのなかで、農協、農業委員会、(農業)生産法人については、さらに議論が必要だということで、その後6か月間、議論していただいて、昨年6月に与党とりまとめができた。それに従って、この国会に法案を提出するということで、最終的な詰めを、この間までやっていたわけだが、大筋、出来あがったところ。この間、大臣離任後は党の農林水産戦略調査会で、中心的に携わってきたので、全体像をしっかりと整理をした上で、この意義をしっかりと現場の皆さん中心にご理解いただく努力をしてまいりたいと思っている。そういうことをしながら、今度は法案化の作業に取り組んで、この国会で成立させることが既に決まっているので、成立に向けてしっかり努力してまいりたいと思っている。それからTPPは、私、(前回の)在任中も交渉参加という大きな節目があったが、さらにその後も精力的に交渉を続けてきているわけだが、依然として難しい課題がまだ残っている。一方で国会決議もあるので、決議が守られたという評価が得られるよう、しっかり政府一体となってTPP交渉に当たっていきたいと考えている」。西川前大臣の辞任経緯などの生臭い話に対しては一切のコメントを避けた。
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