【米穀VIEW888】漂流する米政策 Ⅴ 第3次安倍内閣「信任」③自民党・齋藤農林部会長

自民党の齋藤健農林部会長(衆・千葉7区)は4日、jaja(農政ジャーナリストの会)で講演。「農林水産業・地域の活力創造プラン」の策定と改定、農協改革問題といった一連の政策論議の当事者として、「農林議員でない人間から、どのように農政が見えたか」の視点で語った。
齋藤氏は経済産業省(通商産業省)出身の元・官僚で、2009(平成21)年の初当選以来、「自慢ではないが一度も農林部会に顔を出したことがなかった」ため、2013(平成24)年10月の農林部会長就任は当時、異例の抜擢と騒がれた。この間の経緯を齋藤氏は、「当時、自民党も派閥人事をやめようという風潮になっていて、希望調書が回ってきたので、経産省時代と同様、(具体的な役職名ではなく)『困難な仕事』とだけ書いて出した。すると高市早苗政調会長(当時)から電話がかかってきて、農林部会長を打診された。『農林部会長ですか!?』と聞き返すと、『だって、あなた〝困難な仕事〟って書いたでしょ』と指摘され、もはや売り言葉に買い言葉で『分かりました』と即答した」と述べている。
実際に、それまで縁もゆかりもなかった農林に飛び込むと、「経産省時代、例えば電力政策に臨むとき、2030年なら2030年に日本の電力需要はどれくらいか、経済成長、消費の形態変化、成長率などを計算して見通し、それでは供給はどうするかと考えて政策を打つのが当たり前。ところが農林の世界では、いったい農地がいくら必要なのか、訊いても答がない。自給率を高めなければいけないので、『多ければ多いほど良いです』が今の農政の世界だった」と驚く。

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