「食品リサイクル・ループ」の取り組み、各所で高い評価=日本製粉
日本製粉㈱(小寺春樹社長)が取り組む「食品リサイクル・ループ」の活動が各所から高い評価を得ている。3月10日には、(一財)食品産業センター、(公財)食品流通構造改善促進機構共催による「第36回食品産業優良企業等表彰」の環境部門(食品リサイクル推進タイプ)で農林水産大臣賞を受賞した。また、2014年11月には、㈱食品産業新聞社主催の「第44回食品産業技術功労賞」(環境・CsR部門)を受賞しており、「製粉・食品工場で社会に役立つ取り組み」が評価されている)。
日本製粉グループの「食品リサイクル・ループ」は、同社工場で廃棄物となった小麦粉・プレミックス・パン・菓子・麺類等の食品残渣を飼料会社に供給、そこで液状肥料に加工し、飼料会社関連の養豚施設でその飼料を使って豚を飼育、その豚肉を食品残渣を供給した日本製粉工場の社員食堂でおかずとして喫食という「完全自己完結型」になっているもので、2013年12月には、農林水産大臣・環境大臣から、食料品製造企業単体の申請としては初めて「食品リサイクル・ループ」の認定を受けている。
この「食品リサイクル・ループ」は、日本製粉㈱の神戸甲南・名古屋・大阪の3工場(各工場の技術センター含む)で発生する食品残渣を、㈱イガ再資源化事業研究所(登録再生利用事業者、三重県伊賀市)に供給し、ここで独自の飼料化技術を活用して液状肥料「ハイパーリキッド」を製造(乳酸菌とカテキンを混合)。
その飼料を関連会社の㈱トントンファーム(三重県伊勢市)で豚の飼料として使用し、「ハイパーリキッド」で飼育した豚は腸が丈夫となり健康に育ち、ブランド肉「忍茶豚(にんちゃとん)」として高い評価を得ている。「忍茶豚」を3工場の社員食堂でおかずとして喫食することで、「自社工場から排出された食品残渣で飼育した豚・豚肉を従業員自らが食することで、従業員の廃棄物対策への意識向上にも繋がっている」(同社)。
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