「食品防御ガイドライン」の要約版を公表=冷食協
日本冷凍食品協会はこのほど、独自に作成した「食品防御ガイドライン」を公表した。一昨年の農薬混入事件を受け、関連業界団体として同協会の会員および認定工場における食品防御対策の強化を促進するため、指針をまとめた。各工場には業態や規模の違いがあることから、食品防御(FD)対策として一律の基準を設けるのではなく、第一に各会員・工場にFDに関する認識・理解を深め、その上で個別企業の実情に応じた対策がとれるように配慮したという。
協会会員および認定工場に対しては3月に、ガイドラインを送付している。今回、公表したのはその要約版となる。「製造現場や工程の脆弱性を記載している部分があり、第三者に悪用される恐れがあるため」(同協会)、全文公開とはしなかった。
内容は第1章で「食品防御ガイドラインの目的と基本的な考え方」、第2章で「予防・未然防止の考え方」、第3章で「食品防御ガイドライン」–の構成となっている。
同ガイドラインでは「事件を未然防止できる食品防御体制」と「有効な危機管理体制」を構築するための考え方および対策を示しているが、基本的な姿勢として、食品防御単独の問題とするのではなく、「よい製造現場」の構築や企業としてのガバナンスの上に成り立つことを強調している。
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