カナダのロジャーズ・フーズ社チリワック製粉工場の能力8割増強=日清製粉
日清製粉グループの日清製粉㈱(見目信樹社長)は28日、カナダの製粉子会社であるロジャーズ・フーズ社のチリワック工場(ブリティッシュコロンビア州チリワック市、バンクーバー近郊)で新製粉ラインを増設し、同工場の生産能力を約8割増強すると発表した。27日の㈱日清製粉グループ本社の取締役会で議決したもので、今秋にも着工し2017年秋頃に完工する予定。
増設ラインは日産250t(小麦ベース)で、既設300tと合わせ、チリワック工場の生産能力は日産550tとなる。また、チリワック工場では原料小麦サイロも約3,000t増設し、完工後は収容能力1万1,000tとなる。小麦粉サイロも約1,000t増設し、計2,000t能力に増強する。チリワック工場増設後は、もう一つのアームストロング工場(日産220t、ミックス・シリアル等も生産)と合わせ、ロジャーズ・フーズ社の小麦粉生産能力は日産770tと約50%増強される。投資額は3,600万カナダドル(約34億円)。今回のカナダでの増強は、新経営計画「NNI-120 Ⅱ」で掲げる「戦略的な投資等で自立的成長を目指す」ことの一環。ロジャーズ・フーズ社では2010年にも生産能力を増強し需要増に対応してきたが、既設ラインはフル稼働状態となっており、今後の需要増も見込めることから増設に踏み切った。同社では「北米西海岸地域は人口が多いことに加え、日本の食文化が浸透している有望市場。最近ではラーメン、天ぷら等、日本並みの品質を求める需要も拡大している。この地域でラーメン専用粉を生産・供給するのはロジャーズ・フーズ社だけということもあり、ラーメン専用粉の出荷数量は前期で40%増となっている。米国の製粉子会社であるミラー・ミリング社6工場のうち3工場が西海岸で事業展開中であり、ロジャーズ・フーズ社の生産ライン増設により、同地域でのプレゼンスを高めていくとともに、成長戦略を加速させて、北米全体の事業基盤拡大に取り組んでいく」としている。
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