【需給俯瞰】27年産主食うるち販売計画は10万5,458t=「ふくしま米」懇談会

全農福島県本部は2日、都内に約20卸を集め、「平成27年度『ふくしま米』懇談会を開催。27年産主食うるち米の販売計画を10万5,458tとした。
会の冒頭、JA福島五連の大橋信夫会長(写真)は「27年産の収穫は当初予想より若干遅れて始まっている。まだ集荷は初期段階だが、ここまでの1等比率は93%。東日本大震災から4年が経過したが、風評被害は残り、厳しい販売環境に置かれている」と説明。全農県本部の太田達也米穀部長の発表によると、27年産米の販売計画は「主食うるちが共計7万2,458tと買取3万3,000tの合計10万5,458t」。取扱の基本指針としては「『安全』『おいしい』への継続的な取組と発信」、「中食・外食への対応強化」などを掲げた。販売の課題は、27年産の県産米について、原発事故に伴う風評被害の影響から、「震災以降失った売り場が回復していない」、「産地を表示しない業務用米中心の流通になっている」、「供給過剰であるほど使用が後回しになる」、「価格居所が低下している」など。「作付前、作付時に放射性セシウム吸収抑制対策を実施する」、「全量全袋検査を継続実施する」、「『ふくしまの米コールセンター』のフリーダイヤルを精米袋に表記するための助成を実施。コールセンターで県産米の安全性を説明し、店頭での説明負担を軽減する」、「安全性を説明できる店頭販売員(マネキン)育成研修を実施する」などの対策を行う。精米販売の拡大は「JAパールライン福島㈱が運営する産地精米工場を来年3月に新設、放射性物質検査機器を設置して安全管理体制を強化するとともに、産地から効率的に精米で出荷する体制を構築する」。

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