全農と木徳神糧(株)が資本提携、高尾常務「施設相互利活用も視野に」

全農と木徳神糧(株)(平山惇社長)は3日、資本提携を発表した。全農が木徳神糧(株)の株式30万株(発行済株式853万株の3.51%)を取得するもので、取得予定日は4月19日。これによって全農は、木徳神糧(株)第4位の株主となる。

木徳神糧(株)の処分株式数は普通株式30万株、処分価額は1株あたり721円。調達資金額2億1,630万円に諸費用250万円を差し引いた「2億1,380万円」が差引手取概算額となる。なお、両者は昨年10月に業務提携を締結している。

目的について木徳神糧(株)は、「全農から資本提携の提案があり、単なる業務提携関係を超えて全農が当社株式を一定数量保有し、全農が当社の企業価値の向上、その結果としての株価の上昇によるメリットを直接享受できる資本提携関係を構築することで、当社の企業価値の向上に対する全農のより積極的なコミットメントが期待できると判断した」としている。

また、本紙の取材に対し全農の高尾雅之米穀担当常務は、「昨年10月の業務提携以降、具体的な取組方針を検討してきた。実需者への直接販売や買取販売といった取組を加速させるため、やはり資本提携まで踏み込んだ関係強化を図る必要があるとの共通認識のもと、今回の発表に至った」とし、「互いの工場など精米施設や物流機能の相互利活用や、商品開発などを視野に入れている。あくまで一例だが、営業活動でも、木徳神糧(株)や全農パールライス(株)は生協が得意分野であるため、例えばそういったところに両者がアプローチすることでメリットが生まれるのではないか」とコメントしている。

〈畜産日報 2018年4月5日付より〉

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