【需給俯瞰】平成30年産水稲9月15日現在、作況指数100「平年並み」

〈主食用生産量2万t上方修正、作柄は北海道90、新潟98と明暗〉
農林水産省は9月28日、平成30年産水稲の9月15日現在作柄を全国平均作況指数100の「平年並み」と発表した。

この段階だと作付面積は青刈りなどを含んでいるが、主食用の作付見込面積は前年産を1.6万ha 上回る138.6万ha で、この年から配分が廃止されているものの「偶然にも」国が示した「生産量の目安」は29年産と同数なので、仮にこれを生産数量目標と考えると、その面積換算138.7万ha を0.1万ha 下回る勘定。だが現時点での主食用の予想収穫量は前年産を6.8万t上回る737.4万tで、7月指針(基本指針)の見込みを2万t上回る水準となった。これを需給見通しに当てはめれば、来年6月末在庫は2万t上方修正の186万tになる勘定。

平成30年産主食用米9月15日現在作柄

作柄のうち、注目の北海道は作況指数90の「不良」で、現段階の主食用収穫量は前年産を6.36万t下回る48.86万tとなる勘定。逆に新潟は面積換算の仮・生産数量目標を8,875ha も上回る10.47万ha も作付けた結果、作況指数98でも主食用予想収穫量は現時点で前年産を3.57万t上回る56.33万tとなっている。

〈米麦日報 2018年10月1日付より〉