“星取県”が開発した水稲新品種「星空舞」登場、19年秋に本格デビュー/鳥取県庁
鳥取県庁は10月30日、庁舎で県オリジナル水稲新品種「鳥系93号」の名称発表会を開催、「星空舞(ほしぞらまい)」と命名した。鳥取は星空が綺麗なことから“星取県”としても有名で、「星空舞」の星空のように透き通って綺麗な特長を踏まえて名称を決めた。来年秋の本格デビューを目指す。
「星空舞」は県農業試験場が「東北IL3号」(ササニシキBL1号)に「ゆめそらら」(鳥系IL1号)を5回戻し交配、選抜した品種。いもち病抵抗性・高温耐性が高く、短稈で耐倒伏性も高い。また、味度値が高く、炊き太りし、冷めても美味しい。今年4月に鳥取県産米改良協会が奨励品種に採用し、30年産は展示圃で5.1ha 作付した。今後の計画は31年度300ha・32年度1,000haの作付を予定しており、概ね5年後の生産目標は3,000ha(県主食用米の約25%)。プロモーションは今年11月から県内JA直売所で販売を開始するほか、12月上旬に県内のイベントでPRを開始。来年からは県内学校給食での提供、関西圏の高価格帯スーパーや首都圏での試食宣伝・イベントなどを予定している。
本紙に対し県庁は「価格は県産コシヒカリと同程度を想定しているので、そこまで高価格にはならないだろう」と説明した。
〈米麦日報 2018年10月31日付より〉