日米連解散、新生《一財》日米連誕生、「日本米穀商政治連盟」も新設
日米連(日本米穀小売商業組合連合会)が解散、「一般財団法人 日本米穀商連合会」に衣替えし、実質的に今月1日からスタートした。略称は「日米連」のまま。団体(県組合)でも個店(米穀専門小売店)でも加入できる組織体に一本化、また経済活動ができる組織にしたことで、財政健全化をはかる。「お米マイスター」関連事業と、2021年(令和3年)から義務化が決まっている「お米HACCP」(いわゆるB基準)関連事業を活動の柱に据えたほか、別途「日本米穀商政治連盟」を新設し、ロビー活動にも乗り出す。
新・日米連は去る4月1日付で設立されていた(登記)。旧・日米連の解散は4月21日付(清算団体化)。新・日米連の実質的な業務開始は5月1日から。5月7日になって、政治団体である日本米穀商政治連盟の設立を届け出ている。新・日米連の事務局は旧・日米連の事務局を引き継ぐ。役員陣も旧・日米連をほぼ引き継いだ。
旧・日米連は中小企業団体組織法に基づいていたため、都道府県組合を会員としていた(米穀専門小売店は各組合の傘下会員)。その県組合は解散が相次ぎ、今は13組合しか残っていない。ところが県組合が解散しても「お米マイスター」活動を継続したい小売は数多く、苦肉の策として「お米マイスター全国ネットワーク部会」という受け皿を作って個店に加入してもらう方法をとっていた。そこで法的に県組合でも個店でも加入できる組織にすることで、一挙にこの問題の解決をはかった。新・日米連には、県組合を「団体会員」、お米マイスター部会員を「一般会員」として引き継いだ。年間会費なども変更ない。また商業組合連合会から一般財団法人化することで、法的に経済活動ができる組織とし、長年の懸案だった財政健全化をはかるのも今回の“衣替え”の目的。
「お米HACCP」支援事業では、「お米HACCP記録簿」(会員2,000円+税)を刊行。「お米HACCP適合確認サービス」(会員年間24,000円+税)、オプションで「現地確認調査」(1回確認費用30,000円+税+交通費実費)も開始している(価格は上がるが会員以外も可)。旧・日米連が行っていた「お米マッチング事業」(WEB取引、商談会、米穀売買)、「お米アピール事業」(米すたいる発行、ごはんパワー教室、ポスター作成など)、「CSR/社会貢献活動」(こども食堂支援など)、「情報提供」(日米連NEWS発行、ホームページ・メール情報・定期FAX)、「商品斡旋・物販事業」(共済事業、グッズ・商品販売など)も全て引き継ぐ。もちろん「お米マイスター」関連の認定事業(三ツ星・五ツ星)や全国ネットワーク活動も引き継ぐほか、「近い将来、お米ユーザー(外食・中食、栄養士、施設の調理場など)を対象としたお米に関する知識の普及(お米マイスターの下位資格として検討)を行う計画」とも。
【一般財団法人日本米穀商連合会(略称:日米連)】
〈事務局所在地〉
▽〒101-0032東京都千代田区岩本町3-4-5第1東ビルM2F
▽ TEL:03-5846-9941
▽ FAX:03-5846-9942
〈役員陣(敬称略)〉
▽理事長=山﨑政治(千葉)
▽副理事長=米澤治夫(富山)、小宮山浩志(長野)、岡達也(岡山)
▽理事=大八木修三(京都)、藤木孝一(熊本)
▽監事=平沢敦(秋田)、米村年博(鳥取)、木野信秋(員外、元穀検業務部長)
▽専務理事=相川英一(事務局常勤)
▽常務理事=大月敏照(事務局常勤)
〈畜産日報 2019年5月15日付〉