全農2018年度決算は減収減益、5期連続で事業利益赤字

全農事業成績の推移
新理事長に山﨑専務昇格、専務に野口・桑田常務昇格全農(全国農業協同組合連合会)は7月26日、都内で総代会を開いた。理事の改選期にあたり、総代会終了後の経営管理委員会で、以下の通り新理事体制を決めた。

△代表理事理事長(代表理事専務《元肥料農薬部長》)山﨑周二
△代表理事専務(常務理事《元燃料部長》)野口栄
△代表理事専務(常務理事《元畜産総合対策部長》)桑田義文
△常務理事(再《元新潟県本部長》)吉見均
△常務理事(再《元生産資材部長》)安田忠孝
△常務理事(再《元耕種総合対策部長》)久保省三
△常務理事(再《元米穀部長》)高尾雅之
△常務理事(岡山県本部長)竹本尚史
△常務理事(福岡県本部長)倉重徳也
△常務理事(畜産生産部長)齊藤良樹
△退任(代表理事理事長)神出元一
△退任(代表理事専務)岩城晴哉
△退任(常務理事)久保田治己

また総代会で正式決定した決算によると2018(平成30)年度は減収減益で、一般の売上高にあたる取扱高は4兆5,925億円(前年度比0.98%減、計画比0.03%増)と減収に逆戻りした。この取扱高ベースでは、米穀農産、園芸で計画を下回ったものの、生活関連、畜産で計画を上回った。しかし利益面では事業利益が▲32.21億円で、こちらは5期連続の赤字。しかも赤字幅が拡大している。経常利益は81.54億円(前年度比16.8%減)で、こちらも減益に逆戻り。剰余金のうち6億円を米穀価格安定積立金に積み立て、残高を56億円(目標100億円)とした。米穀価格安定積立金への積み立ては2年連続だが、通例の積立額(10億円)よりは目減りしている。同積立金の使途(目的)は「米穀の買取販売の実施に伴う予期せぬ損失の発生に備えるため」となっていることから、近年の買取集荷増加に対応するためシビレを切らせたものとみられる。2%配当は継続。

事業実績のうち米穀事業では、
〈1〉多収米の作付提案・契約栽培1,821ha(前年比101%増)
〈2〉30年産連合会集荷数量262万t(6%減)
〈3〉買取集荷50万t(35%増)
〈4〉実需者への直売125万t(23%増)
〈5〉精米販売85万t(1%増)
――などと報告した。

〈米麦日報 2019年7月29日付〉