本場の味と香りが再現できるフランスパン専用粉「リスドオル」発売50周年/日清製粉
フランスパン専用粉「リスドオル」は1969年発売で、今年で発売50周年を迎えた。本格的なフランスパンが日本で作られ始めていた当時、日本の小麦粉ではパリッとしたクラスト(表面)と不規則な気泡のクラム(内層)を作ることは難しく、本場のフランスパンのおいしさを日本で再現できる小麦粉の開発がフランスパンの普及には不可欠な状況であった。
日清製粉は知見を持つ社外の関係者の指導・協力のもと、幾度となく小麦粉を試作し、1969年に完成した。名称の「リスドオル」は、「黄金の百合」の意味であり、フランスブルボン王朝の紋章である「百合」と、最高品質であることを示す「金」から来ている。
発売後、「扱いは難しいが、本場の味と香りが再現できる粉」「リスドオルでおいしいフランスパンを焼くことが誇り」としてプロのパン職人からパン職人へと伝えられ、2019年には、発売50周年を記念し「記念大袋」を作成・配布したほか、「リスドオル」の特徴である「作り手によって表情を変える粉」を伝えるため、百貨店やパンイベントで様々なベーカリーの「リスドオル」を使用したハード系パンを試食、販売する企画も実施した。
フランスパン専用粉の代表製品として、業績は「50年間順調に推移している」(日清製粉)。
〈食品産業新聞 2019年12月2日付より〉