アイリスフーズがパックご飯「低温製法米のおいしいごはん 飛騨こしひかり」発売、高山市・飛騨農協との3者協同
会見には山田社長、飛騨農協・谷口壽夫組合長、高山市・國島芳明市長が登壇。谷口組合長は今回の発売に至った経緯を「COVID-19(新型コロナウィルス肺炎)によって観光客激減など、米をめぐる情勢に影響が出ているなか、パックご飯の生産を考えた。ただ、飛騨コシヒカリをパックご飯にすると味が落ちてしまう懸念があったので、今回、アイリスフーズの力をお借りし、低温製法で美味しいものにすることができた」と説明。
飛騨農協・谷口組合長、高山市・國島市長、アイリスフーズ・山田社長
今回発売するパックご飯は、飛騨農協管内で生産されたコシヒカリの1等米のみを使用した。アイリスグループの舞台アグリイノベーション(株)が買取、同社の亘理工場(宮城県)にて保管・精米する。そこから適宜、角田工場(宮城県)に輸送し、パックご飯として加工する。「2つの工場は車で15分ほどの距離にあるため、精米したての新鮮な状態で加工できる」。
また、大きな特徴として、パックご飯で初めて『コーシャ認証』を取得した。コーシャとはヘブライ語で「コシェル(適正な)」という意味を持つユダヤ教の「清浄食品基準」のこと。國島市長は「飛騨・高山地方はイスラエルの観光客が非常に多い。コーシャ認証のパックご飯で飛騨の美味しいコシヒカリを楽しめ、土産品にもできる」「海外輸出も視野に入れており、テストマーケティングを重ね、欧米の販路を拡大したい」と挨拶。
国内販売は、飛騨農協が地域の食品スーパーやネット販売、関東中部圏へはアイリスフーズ(株)が百貨店・食品スーパー向けに展開する。山田社長は「関東・中部のみならず全国に展開していきたい。グローバル展開も当社の中国・タイ・アメリカなどの販売網を活かしていきたい」とした。
〈米麦日報2021年3月26日付〉