「みどりの戦略」関連研究を後押し、水田深水管理・小麦赤かび病対策など公募/農林水産省

農林水産省は1月20日、オンラインで「みどりの食料システム戦略」関連研究開発事業の公募説明会を開催する。定員100回線程度(先着順)。申込は1月18日までに農林水産技術会議ホームページから。なお、公募自体は既に開始しており、2月28日まで。公募課題のうち、本紙関連は以下の4テーマ。

〈1〉深水管理による省力的な雑草抑制技術=有機農業推進に向けて、水田の水管理による雑草の抑制が求められるなか、雑草抑制のための水管理技術、畦畔などの省力的な除草技術、それらの前提となる圃場整備手法などに関する研究を募集・後押しする。事業実施期間は2024年度まで。来年度予算は7,000万円予定。

〈2〉輪作体系での小麦生産向け減減栽培技術=稲・麦・大豆の輪作体系下では麦の生育後期に降雨が多く、小麦の赤かび病が問題となっている。化学農薬を一度使用すると3年間は有機認定が得られないことから、赤かび病抵抗性の高い品種開発を後押しする。また、収量・品質・コスパを併せ持った減化学肥料・減化学農薬栽培技術の開発も支援する。事業実施期間は2024年度まで。来年度予算は4,300万円予定。

〈3〉子実用とうもろこしの安定多収生産技術=国産子実用とうもろこしでは湿害や虫害などによる減収・品質低下が多発し、安定した生産技術は確立されていないのが現状だ。そこで、耐病虫害性・耐湿性を備えた多収品種の選定、ドローンを活用した栽培管理技術の高度化、低コストかつ環境負荷の少ない乾燥技術の開発、堆肥中心の多収生産技術の開発、堆肥活用が温室効果ガス排出・炭素貯留に及ぼす影響調査などを後押しする。事業実施期間は2024年度まで。来年度予算は3,500万円予定。

〈4〉病害虫予報技術=適時・適切な化学農薬の使用に向け、ICTを活用しながら、主要な水稲病害虫のピンポイント発生予測手法の開発、その予測の迅速な提供技術の開発を後押しする。事業実施期間は2026年度まで。来年度予算は8,000万円予定。

〈米麦日報2022年1月17日付〉