農水省「第5回宇宙開発利用大賞」、「宇宙ビッグデータ米」表彰、天地人・櫻庭代表「今年はエリア拡大」

左から中村裕之副大臣、天地人の櫻庭康人代表
農林水産省は3月18日、第5回「宇宙開発利用大賞」(内閣府主催)の農林水産大臣賞表彰式を開催、中村裕之副大臣が天地人の櫻庭康人代表に表彰状などを授与した。

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受賞取り組みは「宇宙ビッグデータ米」だ。神明・天地人・笑農和(えのわ)の3社は、土地評価エンジン「天地人コンパス」を活用して収量が見込める圃場や「より美味しく育つ可能性のある」圃場を発見し、栽培時には笑農和の自動水管理システム「paditch」を活用。令和3年産では富山コシヒカリを「宇宙と美水(そらとみず)」というブランド米で販売した。

2019年に設立されたJAXA発スタートアップ企業の天地人は、AI・衛星データと笑農和の「paditch」を連携させることで、負担が大きい水管理の省力化、近年深刻化する高温障害を回避するシステムを構築した。

櫻庭代表は「キューブタイプは2合(300g)600円程度と正直高いのだが、食味検査の結果は上々で、販売から数日で倉庫の在庫がカラになってしまった。今年はエリアを拡大すると同時に、野菜や種苗、資材などとも協力しながら農業のコストダウンに貢献していきたい」と展望を語った。

〈米麦日報2022年3月22日付〉