ぐるなび「お米メニューアイデアグランプリ」授賞式を開催、受賞24作品、商品化に取り組む事業者も募集中
(株)ぐるなびは9月29日、都内で「お米メニューアイデアグランプリ」授賞式を開催した。
農林水産省の補助事業「米を利用した新たな商品開発等の取組の支援」を活用したもので、いわゆる50億円事業の一環。米を利用した“新規性”のある商品アイデアを募集。コンテスト後には受賞作品の商品化を希望する事業者を公募・選定し、商品化にかかる経費の一部を支援する。
農水省・農産局農産政策部企画課企画班の山口藍係長は、「主食用米の需要が減少する中、米需要全体の底上げを図るには、多様化した消費者のニーズをとらえた商品開発が極めて重要だ」と事業の意図を説明。「近年、米業界を含めた多様な業種の企業が米を使った製品の新たなニーズ開拓に取り組んでいる。農水省としても、そうした取り組みをさらに後押ししていく」などと話した。
今回は全国から159作品の応募があり、トレンド性、新規性・将来性、実現可能性などの観点から審査を実施。入賞作品4点、特別審査員賞1点のほか、ノミネート作品20点の合計24点を選出した(特別審査員賞はノミネート賞も兼ねる)。
会場には、審査員を務める中沢美佐子氏(月刊『料理王国』元発行人)、山下治男氏(山下食糧(株)社長)らが登場。また、特別審査員で「お米消費拡大アンバサダー」を務める女優・松村沙友里さんも出席した。
受賞作品は、
△入賞
【千葉県】N’s Kitchen 主宰・小川典子さん「新食感なティラミス」
【鹿児島県】神村学園高等部調理科・諏訪葵さん「鹿児島あきほなみのあんこを使ったどら焼き」
【大阪府】MAISON INCO「チキンライスのキッシュ」
【奈良県】大和高田市立高田商業高等学校 まち部。「お米のフラッペ(古代フラッペ)」
△特別審査員賞
【栃木県】とちぎ和牛 渡邊ファーム「イタリ寿司(稲荷寿司)」
松村さんは、「どの応募作品もよく考えられていて審査に悩んだ。改めて日本人のお米への愛を感じた」などと語った。審査員からは、「『鹿児島あきほなみのあんこを使ったどら焼き』は、米で作った餡の粒感が想像以上にしっかりしていた。すぐにでも商品化できるメニューだと感じた」、「『チキンライスのキッシュ』は、ランチにもなり、一皿で満足できるメニュー。また、小麦粉の代わりに米粉を使った生地は新しい食感だった」、「『お米のフラッペ』は一言で言って完璧。古代米や地元の果物(あすかルビー)を使っていることが素晴らしい」、「『新食感なティラミス』は、食べるまで味の想像がつかなかったが、馴染みのよさにびっくりした」――などの感想が挙がった。また農水省は、受賞作品24点を商品化する事業者を10月20日まで募集中だ。申請は特設ホームページ内の申請フォームから。
〈米麦日報2022年9月30日付〉