第62回「全国製麺業者埼玉大会」開催、国産小麦使用「ラーメンコンペティション日本2022」表彰も/全国製麺協同組合連合会
全国製麺協同組合連合会(鳥居憲夫会長)は10月12日、さいたま市大宮区で「第62回全国製麺業者埼玉大会」を開催し、講演会・式典・懇親会に関係者ら約150人が参加した。
講演会では(株)ラーメンデータバンクの大崎裕史会長が「みらいのラーメン~半世紀の食べ歩きを経て~」と題して講演した。式典では退任役員への功労章のほか、計10名、3団体に表彰状や感謝状を授与した。
また、大会に先だって開催された「ラーメンコンペティション日本2022―国内産小麦使用生中華麺品評会―」の入賞者への表彰も行った。9月1日に審査を行い、9月28日~29日開催のラーメン産業展に引き続き、本大会会場でも出品材を展示した。
水洗いせず温かい状態で食べるものをⅠ類、水洗いして食べるものをⅡ類とし、それぞれの受賞者を発表した。農林水産省大臣官房長賞は、Ⅰ類では西山製麺(株)(北海道)の「北海道小麦の生ラーメン」、Ⅱ類では(有)松本製麺所(東京都)の「麦四重奏」が受賞した。その他、11の賞が設けられ、特別賞を含む計39品が受賞した。
主催組合である埼玉県生麺業協同組合の岩崎一隆理事長は開会のあいさつで「全国の生麺生産量(小麦粉使用量)をみると、埼玉県が全国1位で、首都圏への供給基地となっている。日本有数の小麦の産地でもあり、特に県北部では多く作られている。日照時間や降雨量など、小麦栽培に向いている土地である」と語った。来年の開催地については「調整中」とし、「決定次第、報告する」とした。
鳥居会長は主催者代表の式辞で「コロナの影響はまだ大きく、円安や穀物その他のコスト高騰による値上げで、消費の低迷が懸念されている。輸入小麦の売渡価格が据え置きとされたが、それ以外の主原料であるそば、副資材や添加物なども、依然として高騰している。企業努力による吸収の限界を超えている。麺は主食の一端を担う重要な食品であり、安定供給という社会的責任を果たさなければならない。組合員一致結束して多くの問題に取り組み、対策を講じることが必要である」と語った。
〈米麦日報2022年10月17日付〉