三輪素麺の初相場占う卜定祭、「安値」ながらも価格設定改定で過去最高額
奈良県三輪素麺工業協同組合(奈良県桜井市、小西幸夫理事長)と奈良県三輪素麺販売協議会(池田利一会長)は2月5日、奈良県桜井市の大神神社で三輪素麺の初値を占う「卜定祭(ぼくじょうさい)」を開催した。
占いの結果、2022年度産三輪素麺「誉(ほまれ)」(18kg木箱)の初相場は「安値」(1万1800円)となった。初相場を占う際には「高値」「中値」「安値」の3つの価格が設定されている。2022年には、2013年以来約10年ぶりに相場の価格設定を改定し、高値1万2000円、中値1万1900円、安値1万1800円と、それぞれ1000円ずつ上げた。そのため、「安値」の結果ながら昨年の「高値」(1万1000円)の結果を800円上回ることとなった。金額としては過去最高額となる。
小西理事長は今回の結果を受けて「こんな時代なので気持ちをひとつにして引き締めてやっていかないと。安値の“安”を安定の安と考えて、各々がんばっていきたい。生産量と組合員数の減少、事業継承が問題。桜井市や奈良県の支援もある。組合と販売協議会が協力して三輪素麺の未来について考えている」と語った。
〈米麦日報2023年2月8日付〉