令和4年産「米の食味ランキング」、152産地銘柄中“特A”40銘柄、“コシヒカリ”特Aは大雨などの倒伏で減少か、“にこまる”は躍進/日本穀物検定協会
(一財)日本穀物検定協会(井出道雄会長、塩川白良理事長)は2月28日、令和4年産(2022年産)米の食味ランキングを発表した。
対象は152産地銘柄(3年産152銘柄、2年産154銘柄、元年産155銘柄)で、最高ランクの「特A」にランクインしたのは40銘柄(前回42銘柄)。2年連続で「特A」銘柄数が40台となった。連続「特A」は26銘柄、Aからのランクアップ「特A」は8銘柄、特Aからのランクダウン「A」は12銘柄となった。
なお、「B」以下は平成18年(2006年)産以降、17年連続でゼロ更新となった。今回、初の「特A」となったのは鳥取の星空舞。昨年から食味ランキングの対象に入り、2年目での「特A」獲得となった。初めて対象となった福島里山のつぶ・茨城ふくまるはいずれも「A」だった。
今回の特徴として穀検は「特Aを取得したコシヒカリの産地が令和3年産の13産地から8産地に減少したこと」を挙げている。また「特A→A」にランクダウンした12銘柄のうち、半分以上の7銘柄をコシヒカリが占めた。
穀検は「8月から9月に発生した3つの台風の影響や線状降水帯による大雨によって、耐倒伏性の弱いコシヒカリが影響を受けたことが要因の一つではないか」としている。一方で、にこまるが6産地(3年産は3産地)で特Aを獲得したことも挙げ「最近の気候変動による温暖な気候に強いというのが躍進の一つの要因」としている。
今回の参考品種は5銘柄で、そのうち青森はれわたり・秋田サキホコレ・大分なつほのかが「特A」を獲得した。
〈米麦日報2023年3月2日付〉