独自の特徴生かしおいしさ実現「アミュリア」/日清製粉【食品産業技術功労賞】
高食物繊維配合とおいしさの両立を実現した画期的な小麦粉。「腸活」といった言葉への認知・関心が高まる中、食物繊維摂取の新たな切り口のきっかけづくりに貢献している。
日清製粉が日本で独占輸入・販売権を持つ、豪ARISTA社の高食物繊維小麦を原料に使用した小麦粉。100g中に約17gの食物繊維を含み、そのうち約8gがレジスタントスターチ。これは通常の小麦粉の約5倍、通常の全粒粉の約1.3倍に相当する。配合量によるが、パン1個、うどん1玉で食物繊維4~8gを摂取することができる。
一般的な小麦と異なり、胚乳部に食物繊維が多く含まれるため、高食物繊維ながら味を損ねないことがポイント(同社アンケート調査で80%が「おいしさ」を支持)。また、高配合でも作業性が高い。
ARISTA社が20年以上の歳月をかけて自然交配によって研究・育種した小麦を、日清製粉の技術蓄積による、特殊な製粉技術で完成させた。
既に100社以上が導入を検討している。
この「アミュリア」は、第53回 食品産業技術功労賞「商品・技術部門」を受賞した。
なお「食品産業技術功労賞」は、食品産業新聞社が1971年から実施する顕彰事業。食品産業の発展に著しく貢献した企業、または個人、団体を顕彰するもの。部門は、「商品・技術部門」「資材・機器・システム部門」「マーケティング部門」「サステナビリティ部門」「国際部門」「地域創生部門」の6つがある(2023年時点)。
「第53回 食品産業技術功労賞審査」の選考委員(敬称略)は、一般財団法人食品産業センター理事長 荒川隆、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構食品研究部門所長 髙橋清也、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所理事国立健康・栄養研究所所長 瀧本秀美、独立行政法人酒類総合研究所理事長 福田央、独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)農林水産・食品部長 森下興、日本チェーンストア協会専務理事 牧野剛、食品産業新聞社代表取締役社長 馬上直樹。
〈食品産業新聞 2023年12月4日付より〉