日清食品が2024年も「謎うなぎ」発売! 5,000セット限定、7月11日正午から、日本料理人が監修、プラントベースで「リアルな“うなぎの蒲焼”」再現
日清食品(株)(安藤徳隆社長)は7月11日正午、オンラインストアで「プラントベースうなぎ謎うなぎ」を5,000セット限定で発売する。
価格は1セット1,500円(税抜、「謎うなぎ」1尾とたれ・山椒各1パックつき)、送料750円(税込)。昨年は1,000セットが1分で完売した「謎うなぎ」だが、今年は5倍の量を準備し、品質も「よりリアルな“うなぎの蒲焼”」に近づけた。20日からは関東の一部小売店でも期間・数量限定で販売するほか、15日にはカップライス「日清謎うなぎ丼」を地域限定で発売する。
〈開発の狙い・今後の展開〉
ニホンウナギは2014年に絶滅危惧種に指定。養殖に必要なシラスウナギの漁獲量も減少傾向にあり、価格は上昇している。完全養殖の技術は存在するものの、コスト面などから実用化には至っていない。
7月8日に開催したメディア向け先行試食会で、ビヨンドフード事業部マーケティング部の渡邊豪ブランドマネージャーは、「このままではうなぎを食べる日本の食文化がなくなるのではと危惧しており、豊かな日本の食文化を守ろうと『謎うなぎ』を開発した。この製品を通して『持続可能な食料システム』に貢献していきたい」などと語った。現在は中国で製造しており、「テストと量産化の間のステージにある」とする。1,500円という価格設定も含め、消費者の反応を探りつつ今後の方向性を検討していく考えだ。
〈「謎うなぎ」とは?〉
動物性原料を使用せず、「本物の“うなぎの蒲焼”に近い食感と見た目、味わい」を再現したうなぎ様食品(特許取得済み)。カップヌードルの具材「謎肉」などで培った加工技術を駆使して開発した。
既存のうなぎ様食品との最大の違いは、白身層・中間層・皮層という3層の生地を合わせている点だ。白身層は主に粒状大豆たんぱくで「ふわっとしながらも繊維感のある食感」を、中間層は植物油脂などを使用することで身と皮の間にある「脂身のとろっとした食感」を再現。皮層は大豆たんぱくを主体とした原料で皮の質感を演出し、竹炭粉末で特有の黒さを出している。さらに、本物のうなぎ蒲焼から型を取った専用金型を使用。炙って焼き目をつけることで、見た目も本物に近づけている。
〈改良のポイント〉
今年は日本料理店「くろぎ」の店主・黒木純氏に監修を依頼。大豆たんぱくの香りを抑え、青魚のような風味・脂感を加えたほか、香ばしい風味を強化した。「世界にはヴィーガンなどでうなぎが食べられない人や、骨が苦手な人もいる。そうした方にも食べてほしい」(黒木氏)。
〈「日清謎うなぎ丼」〉
関東甲信越・中部・近畿地区限定で7月15日に発売(味付けの一部に動物由来原料を使用)。「謎うなぎ」をカップライス用の具材にアレンジし、「まるで“うなぎ丼”を食べているかのような風味と食感」を味わえる。100g、369円(税抜)。
〈米麦日報2024年7月10日付〉