「WFPチャリティー エッセイコンテスト2024」応募2万超、日清食品HDなど寄付/国連WFP協会
国連WFP協会は10月15日、「世界食料デー」(10月16日)を前に、「WFPチャリティー エッセイコンテスト2024」表彰式を都内で開催した。応募1作品につき給食2人分に当たる60円を、協力企業が寄付する。寄付協力企業は昨年に続き、日清食品ホールディングス(株)(安藤宏基CEO)、三菱商事(株)(中西勝也社長)の2社。今回は2万2,674作品の応募があり、寄付総額は136万440円にのぼる(前回1万9,052作品、114万3,120円)。「途上国の4万5,348人の子ども達に栄養価の高い給食を届けることができる」(事務局)。
今年のテーマは「大切さを考えよう私たちのごはん」。審査委員長を務める湯川れい子さん(音楽評論家/国連WFP協会顧問)は講評で、「長らくコンテストに関わっているが、今年はこれまでに無いテーマの作品が登場した。昨今の“米騒動”や、日本国内に注目した内容のものが多かった。地球温暖化などによる食事への影響を心配する内容の作品は無かったが、今から考えていくことが大切だ」と、応募作品の傾向などを語った。
日清食品ホールディングス広報部の松尾知直部長は、「当社は様々な形で国連WFP協会の活動を支援させて頂いており、コンテストには第1回から協賛している。入賞作品を見ると、食べ物の中にはエネルギーや栄養のみならず、優しさや思いやりなどが詰まっていることがよく分かる」と語った。さらには、「当社創業者の安藤百福は『食足世平』という言葉を残しているが、これは『食べ物が足りてこそ世界は平和になる』という意味だ。創業者がどんな願いを込めていたのか、みなさんの作品から改めて教えられた」と話した。
最優秀賞を受賞したのは、渋谷区立神宮前小学校6年生の川本知武さんの作品「ミャンマーの子供たちに食事とアウンを」。川本さんの知人が、母国ミャンマーで料理を提供することを目標に日本のレストランで勉強しているが、戦争激化で帰ることができない境遇に思いを巡らせた内容だ。「アウン」とはミャンマー語で勝利の意味だが、家族で「愛情のある料理」を食べることが“本当のアウン”――だと綴っている。
特別審査委員で俳優の竹下景子さん(国連WFP協会親善大使)が朗読のビデオメッセージを寄せたほか、俳優の広瀬アリスさん、船橋市の非公認ご当地キャラのふなっしーも駆けつけた。