試行を重ね、各国で認証取得/アイリスオーヤマ「パックご飯の海外輸出拡大」【食品産業技術功労賞】

第54回食品産業技術功労賞 国際部門受賞
第54回食品産業技術功労賞 国際部門受賞

パックご飯市場は近年、簡便性やおいしさが評価され、国内市場が拡大し、日本農業、食品産業の活性化に貢献している。また、都市部を中心に単身世帯増加に伴う需要増、災害のたびに商品価値が見直されるなど、市場拡大に対し各社が生産能力増強に努めている。そのため、国内供給を優先する向きもある。

この市場環境下、アイリスオーヤマは輸出拡大にも注力している。台湾向け輸出からスタート、2024年にはアメリカ向け、タイ向け輸出を開始、2024年は輸出額3億円を見込む。今後も、市場拡大が見込まれることから2026年12億円、2030年30億円規模を目標に掲げる。なお食品事業全体での2030年目標は1,000億円(うちパックご飯260億円)を計画。2030年の食品事業全体の輸出目標は100億円で、パックご飯に注力する考えだ。

また、2028年には岡山瀬戸内工場パックご飯製造棟を竣工予定。当初は家電生産を計画していたが、高まるパックご飯需要に応えるべく生産品目を変更。パックご飯の生産体制増強を図っている。

「食品産業技術功労賞」は、食品産業新聞社が1971年から実施する顕彰事業。食品産業の発展に著しく貢献した企業、または個人、団体を顕彰するもの。部門は、「商品・技術部門」「資材・機器・システム部門」「マーケティング部門」「サステナビリティ部門」「国際部門」「地域創生部門」の6つがある(2024年時点)。

「第54回 食品産業技術功労賞審査」の選考委員(敬称略)

▽一般財団法人食品産業センター理事長 荒川隆
▽国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構食品研究部門所長 髙橋清也
▽国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所理事国立健康・栄養研究所所長 瀧本秀美
▽独立行政法人酒類総合研究所理事長 福田央
▽独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)農林水産・食品部長 森下興
▽日本チェーンストア協会専務理事 牧野剛
▽食品産業新聞社代表取締役社長 馬上直樹

〈食品産業新聞 2024年12月2日付より〉

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創刊:
昭和26年(1951年)3月1日
発行:
昭和26年(1951年)3月1日
体裁:
ブランケット版 8~16ページ
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