新工場建設の鶴ヶ島市の保育園でFuwarica導入“完全給食”実現/鈴茂器工

〈左から〉齊藤市長、谷口副社長(4月1日で社長執行役員)
〈左から〉齊藤市長、谷口副社長(4月1日で社長執行役員)

鈴茂器工(株)(鈴木美奈子社長)はこのほど、企業版ふるさと納税制度を利用して、新工場建設(2026年3月操業予定)を進めている埼玉県鶴ヶ島市(齊藤芳久市長)にご飯盛付ロボット「Fuwarica」を2台寄付した。3月25日に鶴ヶ島市内の市立保育園で合同記者会見を開いた。また、寄付に対して鶴ヶ島市から鈴茂器工に感謝状が手交された。

市立保育園では、3~5歳児クラスで児童(年齢)ごとに計測が必要なご飯の提供が難しく、保護者が毎日ご飯(主食)を持参させる必要があり、家庭負担が大きかった。そのため鶴ヶ島市はご飯も提供する“完全給食”の実現を模索してきたが、調理員の業務負担増加などからできずにいた。

鈴茂器工の新工場建設をきっかけに、同社の製品を知り完全給食の取組を打診、Fuwarica導入に至った。Fuwaricaは、ボタン1つで▽早く▽正確に▽衛生的に▽美味しく―温かいご飯を盛り付けることができ、同市では4月から完全給食を実施する

齊藤市長は「限られた時間で約100人分のご飯を盛って、測って提供するには時間と広い作業スペースが必要で課題だった。Fuwarica導入で完全給食実現が叶った」などと話した。

鈴茂器工の谷口徹副社長(4月1日付で社長執行役員)は「ご飯盛付ロボットはご飯を盛る単純なロボットかもしれないが、食べたい量を簡単に盛ることができるので食品ロスを削減できる。今回の完全給食実現のお役にたてるということで、提供させてもらった。豊かな食を提供していくことに価値がある」とした。

新工場では来春から主力の寿司ロボットやご飯盛付ロボットの製造を予定しており、既存の東京工場(川島町)では、工場向けの大型機械などを製造する。なお工期は2期に分かれており、まずは主力製品を製造し、2期工事完了後には状況を見ながら主力製品の拡大、もしくは東京工場からの移管を検討するという。

市立保育園で活用される「Fuwarica」
市立保育園で活用される「Fuwarica」

当日の給食では早速、Fuwaricaが活用され、齊藤市長と谷口副社長も児童たちと食卓を囲んだ。おかわり時には児童が直接Fuwaricaを操作(茶碗を置いてボタンを押すだけ)を楽しんでおり、何回もおかわりする児童の姿も見られた。児童らからは「ふわふわしている」「おいしい」などの声が挙がった。

〈米麦日報 3月31日付〉

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