はくばく、有名シェフによる「大麦雑穀クッキングサミット」開催、メニュー起点で大麦・雑穀を訴求

はくばくは4月23日、都内で和洋中の有名シェフを招いた対談試食会「和洋中で使える大麦雑穀クッキングサミット」を開いた。各メディアやインフルエンサーを対象に、大麦・雑穀を使用した各シェフのオリジナルメニューを紹介し、大麦・雑穀の新しい付加価値や日常生活への取り入れ方を伝えた。
同社調べによれば、大麦・雑穀は認知度が70~90%に対して、喫食経験は50~60%と差があり、“知っているけれど食べたことがない”層が20~30%あると見る。これを潜在層と見て、食べてもらうための機会や体験を提供していきたい考えだ。今回のイベントもその一環で、メニューを起点とした食材としての価値を訴求するのが狙い。プロの視点から客観的な評価を伝えることで、食材としての価値の向上にもつなげたい考えだ。
参加したシェフは和食「鈴なり」の村田明彦料理長、イタリアン「JINBO MINAMI AOYAMA」の神保圭永シェフ、中華「スーツァンレストラン 陳」の井上和豊シェフの3人。それぞれ2品ずつオリジナルンメニューを紹介した。なお、イベント会場はセルリアンタワー東急ホテル(東京都渋谷区)にある井上シェフの店舗を使用した。

和の村田料理長は「鶏とごぼうの十六穀炊き込みごはん」と「もち麦入りがんもどき(ひりょうず)」を紹介。前者は薄味に仕上げ、十六穀の風味を生かしたシンプルな炊き込みごはん。雑穀の食感により、しっかり噛むことでだしの旨みや素材を感じ取れるのが特徴だ。

洋の神保シェフは「地鶏のアロストのもち麦リゾット」と「五穀ブレンドパンナコッタ」を紹介。もち麦独特の弾力のあるアルデンテ食感と米に比べてべたつきのない粒立ちはリゾットに適しているという。

中華の井上シェフは「もち麦入りヒスイ炒飯」と「素食麻婆豆腐~穀物ベースの麻婆豆腐~」を紹介。もち麦を混ぜると簡単にパラパラ粒感のある炒飯が作れるという。麻婆豆腐は肉を使わず、雑穀で仕上げた麻婆醤で、ヘルシーでありながら食べ応えのある1品に仕上げた。
このほか、もち麦の取り入れ方について、15~20分茹でて水洗いしたものをトッピングとして、またドレッシングに混ぜる利用法を紹介した。もち麦はドレッシングに入れてもふやけにくく、味もつきすぎないという。
長谷川郁哉取締役営業本部本部長は閉会に際して次のように述べた。
長谷川氏=和食・洋食・中華それぞれの食文化において、大麦・雑穀を使用することで、いかに豊かな表現が可能かということを目の当たりにした。私も目で楽しみ、舌で味わい、心で感じて十二分に堪能させてもらった。
シェフ3方に見せてもらった技術と情熱はまさに、大麦・雑穀の新しい可能性を感じさせた。多様な料理スタイルから、新たな味わいと可能性を生み出す様子はまさに、はくばくの目指す食の未来を見た気がした。大麦・雑穀を多くの人に届け、その栄養価値や健康機能、また環境への配慮や持続可能な農業への貢献までお手伝いが出来たらと感じている。
このクッキングサミットを通じて皆さんの料理に新しい息吹が生まれ、新たな価値を促すきっかけになれば幸いだ。当社は大麦・雑穀で80年以上続いているが、まだまだ微力。この小さな穀物の大きな可能性を1人でも多くの方に届け、食べてもらう機会を作り続けていきたい。
〈米麦日報 4月25日付〉