ミツカングループ18年2月期決算、国内売上高が過去最高 食酢・鍋つゆ・納豆も過去最高売上

ミツカングループは5日、都内でMizkan Holdingsの結城幸一常務取締役らが記者会見し、17年度(18年2月期)の決算概要と今期の取り組み方針を説明した。

国内売上高は食酢、ぽん酢、鍋つゆ、納豆が過去最高の売り上げを達成し2.6%増、海外も為替換算のプラスに加え現地通貨ベースでも増収し5%以上の増収となった。グループ全体の売上高は2432億円(4.1%増)、償却前営業利益は348億円で0.1%減、経常利益は150億円で7.3%増。

国内事業の売上高は表の通り。国内売り上げは過去最高。食酢事業は酢の健康機能を「酢の力」として継続的に訴求したことで食酢市場を刺激し4.2%増。飲用、調味酢(「カンタン酢」など)は2桁増。ただ生酢は微減。

ぽん酢は「鶏のさっぱり煮」を中心とした汎用メニュー提案の強化や新商品「ごまぽん」などのサラダメニュー提案が奏功して5.6%増。

鍋つゆは新商品の「〆まで美味しい焼あごだし」が好調に推移、一人用の「こなべっち」も4割以上の増加で19%増。つゆ類は市場が厳しく微減となったが、つゆ・鍋つゆカテゴリーは6.0%増。

納豆は主力の「金のつぶとろっ豆」や「同たまご醤油たれ」が好調で過去最高。6月1日から値上げしたが「直近の配荷には影響ない」という。

結城常務は今年度の重点課題について「食酢については引き続き『酢の力』キャンペーンを訴求する。調味酢は『カンタン酢』のおかずメニュー提案に取り組む。

つゆは牛乳で割る『つゆポタージュ』など洋風メニュー提案で市場を活性化、さらに新製品の『八方だし』を強化する」と述べた。

なお、19年度から5カ年の中計をスタートするが、「食生活、技術が大きく変化しており、それを踏まえた計画を策定中」と述べた。

〈食品産業新聞 2018年6月11日付より〉

【関連記事】
・Mizkan17年秋の新商品「焼あごだし鍋つゆ」が絶好調 計画比2.7倍以上で推移
・Mizkan等国内食品メーカー6社が来年1月から九州で共同配送
・ミツカン、納豆10品を6月から10~20%値上げ、人件費など製造コスト高騰
・鍋つゆ市場、個包装タイプ一層傾注 ストレートは高質タイプに注目
・〈第47回食品産業技術功労賞〉Mizkan「カンタン黒酢」